見出し画像

メルカリのUI考察 ここ1年半の変化

少し前に、メルカリに出品してみたところ久しぶりなのに3分で出品できて4分で売れてそのまますぐ30後には発送手続きも完了するという体験をしました。

今までもメルカリは利用していましたが久しぶりに今回出品してみて、より一層簡単さに磨きがかかっていました。

このきっかけで私なりに観察・調査て気づいたことをまとめたいと思います。

メルカリの数字

2013年7月にサービス開始して、その後およそ6年半で国内では月間利用者数1,538万人、流通取引総額1544億円(2020年6月期 第2四半期)となっています。(IRより)

スマホユーザーは7000万人超みたいなので、スマホユーザーの5人に一人は利用してる計算になります。元々取っつきづらいイメージのあった個人販売のサービスをこれほどの人が利用しているのはすごいなと感じます。

画像1

さらに利用者は伸びていっていて、四半期で月間利用数は88万人、流通総額は276億円上昇しています。

色々と変わっていて驚いたところ

違和感なく改善されているので何気なく使っていましたが、よくみると色々と変わっていて驚きます。ここ1年半くらいの間で私なりに気づいたところを見ていきます。

出品ボタンの変化
・AIで出品の手順がすごく簡単になっていた
・出品トップ画面の登場
・持ち物リストの登場
・車の検索結果が専用にレイアウトになっていた 

出品ボタンの変化

リリース~2019年2月ごろ

メルカリといえば、やはり画面右下に配置してある大きな赤い出品ボタンが印象的でした。

画像2

おそらくメルペイ登場するまで使われていたと思います。
初めの頃は、まずは出品数が多くないと、画面に商品が並ばなずサービスが成り立っていかないので「売る」アクションを特に重要視していたのかと思います。

2019年2月~

メルペイの登場でよりサービスが強化されるタイミングでタブバーになりました。

画像3

この時期は上のグラフでFY2019 3Qにあたるので四半期の流通取引総額1300億円ほどのタイミングで、流通数が多くなってきています。スマホの画面大型化やメルペイの登場もあり、下タブになったのは使いやすいなと感じました。元のボタンの色や形を踏襲してるのは、出品ボタンのアイデンティティを残して、ユーザーを迷わせないようにする意図が大きかったのかなと思います。

2019年中頃~現在

そして2019年中頃~は他のボタンと同列の強さで配置されています。

画像4

想像ですがメルペイの使用頻度を考えてこうなったのではないかと思います。私も普段メルペイを利用しているのですがレジ前でメルペイ支払いをするときは結構あわてて操作することもあります。決済画面を迷わず開く必要があるので出品ボタンの主張が抑えられていったのかなと思います。

出品ボタンUIの主張が抑えられたことで、実際の数字への影響が気になったので調べてみました。

画像5

ただ、この時期の出品と購入のバランスは、出品キャンペーン施策を行ってバランスを最適化されているようなので、純粋なUI変更による変化は読み取れませんでした。

タブバーに関して、私のアンドロイドの場合は「商品検索結果」や「やる事リスト」の画面にいると下のタブバーが消えてしまいます。iOSだと表示されているので違いがあるようです。とっさにメルペイを使いたいときには表示されたままのほうが便利かなと感じました。

AIで出品の手順がすごく簡単になっていた

出品のAI画像認識性能がすごいです。画像のAI認識の機能自体は2017年からあるみたいですが最近とても精度があっています。本やコスメのバーコード読み取りもとても便利ですし、バーコード以外で出品する際の精度もどんどん高くなっているように感じます。

物にもよりますが、しっかりと認識されると出品画面でタイトル、カデコリ、値段が自動入力されるので手入力する手間が一気に省かれて感動するほど楽です。

本を表と裏の2枚写真を撮影して出品する想定で、他のアプリと比較してみました。

本を出品するまでのタップ数比較

画像6

時間はメルカリ2分5秒ラクマ2分50秒ヤフオク4分30秒でした。

画像認識+AIの価格設定でメルカリは大幅にタップ数が減っています。

ラクマは複数画像登録するときに画面移動が多いのと、ヤフオクだとバーコード読み取りがなく入力項目が増えてしまいました。

画像認識に感動していろいろなもので試してみました。画像判定があいまいだった場合は、なんと候補まで出してくれます。

画像7

とっても親切です。ヤフオクにも画像認識機能はあってそちらも便利です。商品によって得意不得意はありそうです。

出品トップ画面の登場

売れている物ランキングが表示されるので、自分でも気づいていない不用品を思い出すきっかけになります。おそらく2019年中頃に登場したかと思います。

画像8

登場する前はホームの出品ボタンから画像左の状態に移動していたと思います。

持ち物一覧

最近の2020年3月頃追加されたようです。購入履歴などからユーザーが持っているであろう商品がリストになっている機能です。持っている物の総額まで出ています。この機能、私自身あったらいいなーと思っていたので登場して感動しました。

画像9

メリット
・自分でも気づいていない不用品を思い出す
・持ち物の総額が出ているので、出品のモチベーションが上がる
・写真、タイトル、カデコリが入力されている状態なので、出品の手間がかからない

更に、iOSの場合は出品トップにも持ち物リストが表示されているため「自分でも気づいていない不用品を思い出す」という目的が出品トップに集約されているのでわかりやすいなと感じました。

iOSだと「売れるかチェックする」という機能で、品物を撮影して持ち物一覧へ追加できるので、引っ越す前などにたくさんの物を一気に撮影して、相場の総額を見てから出品できるような使い方がそうだなと思いました。

メルカリ以外の購入品も、メルペイを通して購入したものと持ち物一覧が連携していくというメルカリの発表を見たので今後も楽しみです。カタログデーターと連携するという内容もあったので、洋服の採寸が省略されると本当に便利になりますね。

自動車の検索結果が専用にレイアウトになっていた

これもまた、かなりの衝撃でした。

メルカリの画面といえば、見慣れた3列レイアウト(左)ですが、自動車をカデコリで絞って表示するとなんと1列レイアウト(右)で詳細情報が表示されます。こてはとても便利です。

画像10

自動車の場合は特に年式、走行距離、車検、出品地域などの情報が大事なので写真だけではどうしても比較しづらいので、とっても親切な設計だと感じました。

パソコンなども、年式やスペックが気になるアイテムなのでこのタイプの表示だといいなと思います。

まとめ

今回私が書いたのはたくさんの変化のごく一部だと思いますが、よく見ると本当にすごいスピードとボリュームで進化しているなと感じます。

私は昔から、雑誌記事に投稿したり、ヤフオクが登場した時から個人売買をよく利用していました。

当時はデジカメで撮影→PCから出品→落札者とはメールで直接やり取りが当たり前だったので、メルカリが登場したときはタップするだけで手続きが進んでいく手軽さに感動したのを覚えています。

メルカリが登場してからおよそ6年半たちます。サービスが成長、拡大していくと画面が煩雑になっていきそうですが、メルカリのUIは変にごちゃごちゃにならずに「簡単さ」という所をシンプルに研ぎ澄まして進化しているように感じるので素敵だなと思います。今後も楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?