「ともぐい」に描かれる誠にその通りな女性像

 令和時代の我が国において「女性」を、特に男性が述べる際、それもこうしたネット上で述べる際には、なかなかの注意が必要な時代となった。
それを踏まえて敢えて言うならば、この作品は、私が過去に読んだそれなりの数量の文学先品において、相当に正確で的確に、女性たるやを描いていると思った。
 女性が女性について男性に述べる際、これまでに「女は怖いのよ」といった、抽象的な一言を言われて終わる事が度々あったが、それはほとんど男性に意味が通じていない。そして、女性は、怖いというか、それは男女に限らず怖さがあり、男女に限らず、「それぞれの愚かさ」があるのだ。「ともぐい」には、この男女それぞれの愚かさが、最高に上手く、リアルに、的確に描かれていた。

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