ミルクせんべい物語

今週末に控えているイベントでミルクせんべいを出すことが決まったのは、開催1週間前の土曜のことだった。イベントが100円単位のチケット制である関係でどうしても100円の出し物が必要になり、急遽決定した。

そうと決まればさっそくその場でヨドバシのアプリを開き、せんべい2袋と練乳、提供用のバーガー袋、ついでに個包装のおしぼりを注文した。

わたしも今回調べて初めて知ったのだが、ミルクせんべいってかなり地域限定の出し物らしい。こういう淡い色の薄いせんべいに練乳を挟んで食べるものなのだけれど、伝わっているだろうか。

ところで、これを見てほしい。
Twitterでイベントを宣伝したところ、

フライヤーの出来が良すぎるのと、協力者が豪華すぎるのとでインプレッションが見たことのない数字になってしまった。わたしは今、本当にビビっている。

せんべいを、買い足さなくては。
そう決めたのが今週の頭の話である。

足りないよりは余る方がいい、というか今回このミルクせんべいはおやつというだけではなく、半端な余りチケット救済という一面もあるのだ。他に100円の出し物はないし、ミルクせんべいが足りなくなったときのことを何も考えていない。

で、家の近所のスーパー2件、職場近くのスーパーも2件回ったが、まぁ置いていない。梅田の駄菓子屋にも行ったが、なんとここでも「置いてません」と言われてしまった。完全にこの駄菓子屋をあてにしていたのに。その足でドンキにも行ってみたが、かなり割高な7枚入りのやつしか置いていないとのことだった。欲しいときに限って全然見つからない。この「欲しいときに限って見つからなさ」、サク山チョコ次郎の比ではない。

この時点で火曜日の夜。仕方ない、今からヨドバシで注文すれば金曜までの配達に間に合うだろう、とまたヨドバシのアプリを開いてみたら、商品ステータスが「在庫あり」から「お取り寄せ」に変わっており、配達日指定ができなくなっていた。ミルクせんべいの在庫は、わたしが買った2袋で最後だったらしい。

ミルクせんべいが足らんかもしれない。さてどうしたものか、とゆとりちゃんで話しているうちに、地元に古い駄菓子問屋があることを思い出した。わたしは行ったことはないが、お菓子が安く大口で購入できるため、町内のお祭りやら子供会やらでPTAに昔から重宝されている店らしい。

水曜の朝、駄菓子問屋に電話をかけてみた。電話に出たのは高齢のじいさんだった。ミルクせんべいの有無について聞くと「やっとるよ」とのこと。よかった、やっとミルクせんべい不足解決の糸口が見えた!数百枚入りで480円らしい。お店は17時ぐらいまでしかやってないらしいので、テレワーク中の昼休みに行くことにした。片道10分くらいの距離なので、1時間の休憩の間に充分戻って来られる。

店に着くと、女性店員が2人いた。さっき電話に出たのとは明らかに違う人だ。

「ミルクせんべいってどこに置いてますか?」
「あー、ミルクせんべい、今切らしちゃってて……」

🤔🤔🤔🤔?????

「さっき電話したときにはあるって聞いたんですけど」と聞いても、「取り扱いはあるにはあるんですけど、賞味期限が切れちゃってて……」とのことだった。「こういうやつですよね?」と、賞味期限切れのたくさんのミルクせんべいをなぜか見せてくれた。買えないのに見せられてどうしろって言うんだ。

そうだよ、そういうやつだよ。
そういう大袋で欲しいんだよこっちは。

「注文しますか?」と丁寧に提案してくれたが、「でもけっこう直近で必要なので……」と断った。


しかし、ヨドバシで買ったのと同じタイプのせんべいなら置いていた。ラスト3袋だけある、とのことだったので

3袋買い占めてきた。これで合計5袋になった。これなら足りる!と思う。知らんけど。


しかし問屋価格ってすごいな。ヨドバシの三分の一じゃん。


さて、これで物は揃った。
本当は提供イメージを掴むために実際の環境に近いところで試作し、バーガー袋に包むまでやりたかったのだけれど、このタイプの袋は一度開封してしまうと湿気るまで一直線なので諦めた。諦めた、というか、当日に試作します。果たして当日どうなるのか、お楽しみに。

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