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直線服

1.奇跡の出会い

最近、某古着屋で見つけた50`sのフィッシャーマンニット。この1着には古着の面白さとこの服を作った人の異常さが表現されている。今の洋服って形を分かりやすいくらいに変えているものが目立つ。そういうデザインは着飾るためにあるもの。仕事の時に着る服は働くためにあるもの。

“じゃあこの服は何のためにあるもの?”


1960年には洋服は完成されたと提言されている。ワークもミリタリーもスポーツもあくまで機能美や動きやすさを重視することで自然と、人間の関節の動きや作業動作に合わせて作られるようになった。だとしたら1950年になんでこんな服作られた?ニットだから決して着ずらくはない。でもこの服はなんのために作られたものなのだろうと真実を知りたくなる

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服を買いに行くとよく店員さんから「この服、着るともっといいんですよぉ」っていうセリフを頻繁に聞きませんか?この服は置いても着ても“面白い”。置いたらTの字、着たら袖が広がって見える。錯覚、、、 なのにこの身幅の狭さは何なんだ。身頃とアームの繋がりも垂直だし、横のポケットは、いざという時のアレも入らないレベルの浅さ。でも、前後関係なく着れるってことはフィッシャーマンニットなのだろう。

謎は解明しないくらいがいい
同じものを見つけるのは不可能


2.男はジャストサイズ

上の写真の漁師さんたちもみんな自分のサイズに合った服を着ている。1980~1950年までの労働者たちの服装を見てみると、みんなジャストサイズで服を着ている。 “飾らない” この一言に尽きる。おしゃれの為ではなく、あくまで “働くための服” ということ。
 

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3.テーマ:「50年代の海の男」

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Tops: 50`s unknown fisherman knit

Pants: 70`s US NAVY sailor  pants  

Ring: Mayumi murasawa                                


“余談” 
これに似た服と言えば、

「thayat」 


イタリア人芸術家「エルネスト・ミカエル」 
トゥータと呼ばれるオーバーオール。トゥータとはイタリア語で「すべて」を現す。無駄なものをすべて省き、身体の動きに合わせた究極に洗礼された作品である。

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ご視聴ありがとうございました

#vintagefashion #vintageclothing #frenchantique #古着
 


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