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「お金持ちは、しっかり使って経済を回してほしい」。

よく言われるこのフレーズだが、私はあまり賛同しない。このフレーズが発せられる際にイメージする「お金を使う」は、限りなく浪費に近いニュアンスが含まれており、浪費によって膨らむだけ膨らんだ経済は、誰も幸せにしないと思うからだ。

以前、雑誌「広告」の取材で、エルメス前副社長の齋藤峰明さんにインタビューをする機会があった。

(この記事は私のなかでベスト3に入るレベルで心血を注いで書き、その後も何度も齋藤さんの言葉を反芻しているくらい思い入れのある記事なので、ぜひ読んでいただきたい。単品で300円で買えるみたいです)

取材のなかで、「なぜ今のブランドがTシャツやスニーカー、キャップといったカジュアル衣料に注力しているのか」という話を聞いて、私が抱いていた違和感や疑問が一気に晴れたことを覚えている。

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思索綴

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