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「文化的なまち」とは何か

私のミッションである「知性ある消費」を構成する要素のひとつが「文化的なまち」だと考えている。
モノを手に入れるだけならオンラインで完結する時代に、体験として私たちが消費するもの。
そのひとつが、まちが紡いできた歴史や文化だと思うからだ。

以前消費文化総研で虎屋とエルメスの店舗フィールドワークを開催したとき、ブランドの「場所性」が話題にあがった。

ブランドの物語は、創業の地や本店を構えている地域など、場所と切っても切り離せない関係にある。

「ほんもの」の中で著者2人が「将来の可動範囲は過去によって規定される」と結論づけていたが、どのまちの歴史を自分たちの中に取り入れるかによって、ブランドの未来は無意識に規定されていると言えるのかもしれない。

しかし、場所性を強調すれば勝手に物語が生まれるわけではない。
場所に意味をもたせるには、そこで長い間育まれてきた文化が必要だ。

では文化的なまちとそうでないまちの違いはどこにあるのだろうか。

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