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「好き」に素直になるために

どうやら私は、何かを好きになる能力が人より長けているらしい。

『好きになる能力』なんていうと、努力したり意識したりして好きになっているように聞こえるけれど、厳密にいうと『好き』のハードルが低い。

さらに言えば、普通は無関心から気になる、そして徐々に好きになっていくのだと思うけれど、私はスポーツカー並みにはじめからトップスピードで駆け抜けるタイプだ。

そして、自分の好きなもの、いいと思ったものは全力で『いい』と言いたい。というか、もはや言いふらしたい。

私の好きなものを、みんな好きになってほしい。

だって、好きなものを『いいよね』『素敵だよね』と言い合う相手は1人でも多い方が幸せだと思うから。

そして自分の好きな人たちがたくさんの人に応援されて、もっともっと大きく成長していってくれたら、それが一番幸せだと思う。

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私は自分の『好き』に対してわりと素直な性格だと思うのだけど、それは小さい頃から絶対的に私の『好き』を肯定してくれる人たちがまわりにたくさんいたからなのかもしれない、と思う。

変な小石を見つけたとか、かえるをいっぱい捕まえたとか、『見て見て〜!』と言ったら必ずまわりの大人が一緒に喜んで褒めてくれて、小さい頃から私が好きなもの、いいと思ったものを言うと相手は喜ぶのだと学んできた。

いまだにその頃の気持ちから抜けきれていないので『聞いて聞いて!』と言って友人たちに発表しては『よかったねえ(遠い目)』と親のように見守られることが多いのだけど、私も人が好きなものについて語るときが一番好きだなあと思う。

そして私も自分がそう育てられたように、相手が好きなものについて語る瞬間を喜び、『よかったね』と肯定していきたい。

好きなものを素直に『好き』というためには、その『好き』を絶対的に受け止めてくれる人が必要なのだと、大人になった今だからこそ思う。

好きになる能力は、全員に平等に割り振られている。

でも、それを素直に口にだせるかどうかは、その人がおかれた環境に大きく依存する。

イソップ童話の『すっぱい葡萄』の話のように、素直に好きとかほしいとか言えないと、大切なチャンスを逃してしまうと思うからこそ。

素直に『好き』と言える場所を、私も誰かのために作っていきたいと思うのだ。

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