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余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる…
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2020年12月の記事一覧

今月読んだ本一覧(2020.12)

今月読んだ本一覧(2020.12)

12月に読んだ本の覚え書き。2020年最後の月は、文化的な視点からみた社会課題についての本が多かったような気がします。昨年の今頃はまったく想像もしていなかった時代を生きる中で、不条理とどう向き合っていくのか。読んだ本を整理しながら、年末に改めてじっくりと考えてみたいテーマが増えました。

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12月の #あさみのまなび ベストセレクション

12月の #あさみのまなび ベストセレクション

今月ものSlackコミュニティ内でのつぶやきを一部抜粋してご紹介します。
いつものまなびチャンネルの投稿に加えて、「気になるお店」や「nowreading」のチャンネルからも一部引用してみました。
※Slack内の投稿はこれの3倍くらいあります

ウェルネスブームの次に起きること

ウェルネスブームの次に起きること

昨年はCBDが大きな話題になったけれど、最近は薬用キノコがアメリカでブームの兆しを見せているらしい。

ウェルネス分野は5年ほど前からじわじわ成長し、コロナ禍もあって数少ない成長分野になった。雑誌やWebメディアでも「自律神経を整える」「はじめての漢方入門」などの特集が増え、ライフスタイルの一環として健康を意識する人が増えていることを感じる。

ウェルネス産業はアメリカで特に注目されており、前述の

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.20)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.20)

今週もピックした海外ニュースをまとめておきます。いつも通り、後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

コロナ禍でリセールとレンタルの明暗が分かれた理由ラグジュアリー消費の新たな商機WhatsAppがコマース機能を強化へ百貨店各社は今年のクリスマスシーズンにどう対応しているのか?Larroudéが作る新たなクチコミマーケティングのかたち
英国のコロナワクチン投与開始が小売に与える影響は?

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「ケア」としての接客

「ケア」としての接客

パンデミックの影響もあってECが成長し、店頭もセルフレジやタッチパネルによって人と接することなく買い物ができる仕組みが加速している。試着やタッチアップも、ゆくゆくはオンラインで予約したものを店頭で受け取り、欲しいものだけセルフレジで決済するといった無人化の可能性も大いにある。

またインターネットにはインフルエンサーや専門家、友人のクチコミまでさまざまな角度から商品の選び方やおすすめアイテムの情報

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「本物」が求められる時代の専門性

「本物」が求められる時代の専門性

アメリカのミレニアル世代を中心に "Authentic(本物)"がキーワードになりつつある、という記事を読んだのは昨年頃だったように記憶している

SNS上で「キラキラ」を見せるための加工やインスタ映えのための行動が当たり前になった結果、人に見せるためではない「本当の実態」が価値を増している、という内容だった。作り込んだ写真よりも自然体なコンテンツの方が指示を集め、すっぴんやなにげない生活のワンシ

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.12)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.12)

今週もピックした海外ニュースをまとめておきます。いつも通り、後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

IKEAが「カタログ配布」70年の歴史に幕InstagramがReelsにショッピング機能を搭載Amazonが米高級セレクトショップとの提携でラグジュアリー分野を強化Ultaの成長を支える、店舗体験向上のためのテクノロジー「テクノロジー」にばかり目が行きがち、だけれども。海外メディアを

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小売の未来を考えるために、いま学んでおきたいこと

小売の未来を考えるために、いま学んでおきたいこと

今年も小売関連の本をたくさん読んできましたが、中でも特にいろんな人におすすめしているのが「百貨店の進化」です。

小売分野の書籍は「お店の始め方」のような個人に向けた入門書か、ひとつの事例をもとに成功の理由を解説する企業本、もしくは最先端の事例を集めたビジネス本の3つに大きく分類されます。

それぞれの本にも意義はあるものの、幅広い事例とこれまでたどってきた歴史をもとに汎用性のある学びにまで昇華さ

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「読まれる文章」は、彫刻のように作られる

「読まれる文章」は、彫刻のように作られる

私は本職のライター・編集者ではないので技術的なアドバイスをする機会は少ないのですが、自分自身が文章を書くとき、そして人が書いた原稿を編集する際は「彫刻的であるかどうか」を重視しています。

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.5)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.12.5)

今週もピックした海外ニュースをまとめておきます。いつも通り、後半の有料部分ではニュースへの雑感を書いています。

なぜブランドがこぞってSnapchatに投資するのかFacebookによる顧客対応管理ツール「Kustomer」の買収が意味することBarneysが来年頭にも店舗を再オープンへBODY SHOPがUberと提携し、注文から90分以内のデリバリーサービスを提供へSEPHORAがKohl’

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誰も教えてくれない、店舗運営に必要な「守備力」

誰も教えてくれない、店舗運営に必要な「守備力」

パンデミックの影響でECに力を入れるブランドが増えてきたからか、ブランドのSNS運用がさらに加速し、以前よりも活発になってきたことを感じる。これまでは店舗の前を通ったりショッピングモール内でたまたま見つけて購入するといったリアルならではの発見性が失われ、インターネットの海の中で見つけてもらわなければならなくなったのでSNSに力が入るのも自然な流れである。

しかしお店の場合は「SNSに力を入れる=

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