責任

12時に起きた。そのあと部屋で何をしていたのか、思い出せない。何もしていないから記憶がないのだとおもう。
パジャマをぬいで、溜まっていた衣類はすべて洗濯した。シーツと枕カバー、それに布団も。

15時、京都駅に着いた。新幹線が来るまえに、2階のミスドに並んだ。さつまいもドの塩バタークリームと、ジェノベーゼパイが目に入り、その二つを注文しようとうきうき待っていたのだけれど、どちらも売り切れだった。それで、くりドのエンゼル&和栗あんと、恋人が好きだと言っていたチョコファッションを買った。新幹線のホームでひとつ食べ、車内に座ってからもうひとつを食べた。

地元へ帰省する。

駅に到着して待っていると、母親が車で迎えにきてくれた。母は髪をひとつ結びにしていて、若いな、とふと思った。実年齢よりも10歳は若く見えるのは童顔だからか。私も歳を重ねたら、そうなれるのだろうか。

このあいだ、ぼろぼろになったソファを4時間かけて解体したのだと、運転しながら母は笑った。母はいつも家の快適化に勤しんでおり、庭の草むしりに苦労したことをよく話している。それは父親を含め他に誰もやらないので仕方なく、ということなのだろうが、だから自分が徹底して綺麗にするのだという責任感が感じられて、すごい。不満を言いつつも絶対に放棄しないことも。

実家に着いて、パピコを半分食べたあとだらだらと寝転んだ。一方で母は、晩ご飯を準備してくれていた。母は私に家事とかを手伝わせようとしないし、何もしない私に対しても文句を言ったことがない。私はこんなのんびり野郎に育ってしまいましたが、よいのでしょうか?

母と一緒にご飯を食べながら、テレビで出川さんの充電旅を観て、池上彰さんの地震解説を観て、アド街の熱海グルメを観た。

食後はひとりで、高校のときに原作の小説を読んでずっと気になっていた映画、『小さいおうち』をアマプラで流した。松たか子さんが演じるきれいな奥さま像の説得力がすごかった。

「戦争はいつか終わるのでしょうか?」
「始まったものはいつかは終わるわよ」
そんなせりふにすこし悲しくなった。つらいことだけではなく、幸せなことも、いつかは終わってしまうのだ。

お風呂だと呼ばれたので行く。

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