適当

8時に起きる8時に起きる、と強く念じていたら、6時に目が覚めてしまった。ご飯を食べたあとクーラーをつけ、心地よい気怠さを全身で感じながら二度寝をした。
8時半にセットしたアラームが鳴って、これから家を出なければならないことに絶望した。うあ〜行きたくないー!と1人で何度も唸りつつ、諦めてインターンに行った。

家に帰ってからは、ありとあらゆる掃除をした。部屋のカーペットを洗い、その間に掃除機をかけにかけまくった。カーペットは私が洗濯機に無理やり押し込んだため窮屈そうだった。シーツと布団も洗った。段ボールを4箱処分し、隅から出てきた虫を退治し、物の配置を総入れ替えした。総は言い過ぎた、本当は3割ほど。
最近こんなに頑張ったことは無いのではないか、という汗のかきようだった。換気のため窓を開けてクーラーを消していたのだが、明らかに換気より寒気が必要な暑さだった。言いたかっただけである。

もうすぐ帰国する恋人が私の部屋に来るまえに綺麗にしておきたかったのだけれど、マイナスをゼロにしただけなのでべつに「綺麗な部屋!」とはならない。顕著な達成感もない。

今学期最後の大学の課題をしていると、恋人が電話をかけてきた。トランジットで空港に8時間滞在しなければいけないらしい。
いよいよ帰ってくるんだ〜と思ってテンションを上げて喋っていると、こんなにうるさかったっけ?と彼に言われてしまった。からかっているのか本心かをつかめず、ちょっとショックを受けた。遠距離に慣れたせいか、純粋に彼の性格が良いからかはわからないのだけれど、私は依存というものをしなくなっている。そのため友達と話すときみたいに適当になっているのかもしれない。

課題手伝って、と彼に言ってみた。絶対嫌だ、俺はこれからネットで服を買う、と主張されたので、私が代わりに服買ってあげるから課題やって、と返すと無下にされた。会話らしい会話はそれで終わり、短い電話を切った。いいトランジットを、とラインしたが、いいトランジットとは何なのか私は知らない。

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