おたるたび日記(暫定9)

バスで忍路に行く(11/26-1)

当初の4泊5日から1日ずつ延長し、この日の朝とうとう6泊目を決めた。
これは飛行機運賃の変化による。
宿泊は3000円程度なのでさして痛くはないが、飛行機運賃の乱高下はすごい。
一晩で6000円下がっている。
即座に便変更と宿泊の延長を頼む。
宿は閑散期のようでがらがらである。

そこで行き先だ。
「帰りたくない」という気持ちが先走りしたが、具体的にやりたいこと、行きたいところがあるわけではない。そこでSapicaで北海道中央バスに乗ってみることにした。どうせなら街の散策も合わせたい。最初は桜方面を検討したが路線がよくつかめないので、西(南?)を目指すことにした。
そうだよ、忍路へもう一度行きたいって言ってたじゃないか。
ちょうどいいチャンスだよ。
さしあたって小樽駅まで行く。
何度も書くが、函館線の築港ー小樽間は、市内移動に於いて本当に便利な立地と便数だと思う。もっと観光客にア・ピールしたい。

「雨はやむ」の予報で10時過ぎに出てきたが、小樽駅に着いてもまだ降っている。バス停には自分以外だれもいないが、バスは時間通り来た。すでに10人ほど乗客があるが、小樽駅も通ってきたのか。中央バスのWEBサイトの地図はわかりにくいぞ。乗れたら良しとするが。
初めてSapicaをタッチする。ピッと言った気がする。
なにごともないような顔をして。真ん前の座席に座る。
ふふ、観光客(なのか?)が生活路線であるところの路線バスに乗るというのは、勇気がいることであり、観光客だと思われてはならないという矜持がある。
だから、じっと外の風景を見ている。
肩からは奈良美智さんデザインのISARIBI HOKKAIDOのトートバッグ。
小樽の音楽シーンに詳しい人なら目を引くだろうが、残念ながら乗客は気づかない。

バスは国道を走る。
何度もロードバイクで走ってる区間だから、概ね道路の変化もわかる。
下り坂の途中のセコマでおにぎり買って食ったのは去年のことだったなァ。
懐かしいなー。
しかし自分にとっての塩谷ー小樽間は、登り坂に苦しんだ思い出ばかり。
積丹から降りてきたとき、赤井川から戻ってくるとき。
いつも上りだった。
バスに乗ったら下りばかりってのは皮肉だと思った。

「次は忍路です」
忍路なんて近いものだ、塩谷から数分。
塩谷はいいよな、遠いとはいえ駅があるし、バス停すら集落は近い。
しかも便によっては集落の中まで入っていくという。
さらに言うなら、ここまでが小樽市内均一料金。
ここからは距離制が付加される。
同じ元忍路郡なのに。
バス停の位置も前回通った時に確認してあるから不安もない。降りて信号を渡って真新しい道を上っていけば良い。素晴らしい観光客であるな。




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