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地域文芸同人誌の神(536字)

こんにちは。
わたしは地域文芸同人誌の神。
好きな街をテーマに小説とか詩、体験などを寄稿してくれたりします。
わたしを開いて読めば、隠し味のように町が仕込まれています。
例えるなら料理みたいなものです。
カレーの隠し味にチョコレートや赤味噌を入れますでしょ、あんな風に町を仕込んでありますの。
カレーのチョコはカレーのコクを出しますが、鈍い人にはわかりません。
地域文芸誌も同じですのよ。わからない人にはわからないの。
今はわからない人が増えすぎたのかしら、どんどん仲間が減っていっています。

それでもね、元々文芸誌も同人誌も作られなかった町の方が圧倒的に多いのです。
返せば地域文芸誌がある、あるいはあった町は人の心を掴む魅力がいるからこそ、伝えたい風景があるんですよね。
食べ物や風景で触れることもいいけれど、文字で知ることもまた深いのです。
映画のロケ地がもてはやされるように、文学から触れてほしい。
難しいのかな。

わたしはもう少し頑張れるらしいので、できることをやってみます。
読みやすい大きな文字、洗練した文章、構成なんかなくても愛があふれた文章。
そんなのを載せて街を歩きます。
わたしや仲間たちを見かけたら是非手に取ってお買い求めください。
制作費よりもお安いお値段で提供しておりますから。

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