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葛菓子は体を冷やしてくれる?

和菓子のいいところ。
おいしい、うつくしい・・・などいろいろ上げられると思いますが、
「季節を感じさせてくれる」こともそのひとつに挙げられると思います。

私はお茶のお稽古を始めて10年以上になります。
幸いにも、先生はお稽古の時に本格的な主菓子と干菓子をご用意してくださいます。
だから用意されたお菓子を見て、改めてその季節を感じる、という経験はよくあります。

とはいえ・・・思い返してみると、実は6月のお稽古にはほとんど顔を出せていません。
というのも私はフランス語も勉強しているのですが、ちょうど6月に検定試
験があるため、その準備を優先していたからです。
(こんなに時間を割いても、まだ最終目標達成していません。とほほ)

・・・そんな言いわけはさておき。

季節が春が終わり、初夏によく出るお菓子のひとつ。
それは「葛焼(くずやき)」です。

葛焼とは、葛と餡を練って固めたものに、うっすらと焼き色がついた正方形のお菓子です。
見た目はきんつばに似ています。
コンビニでも手軽に買えるきんつばに慣れてしまった方(=私)にしてみれば、形状こそ華やかさや季節感はありません。
でも、口にしてみると、葛特有のぷるんとした触感を楽しめます。
少し冷やしていただくのが一般的な気がしますが、本場の京都では、焼いたばかりの温かい状態ででてくることがあるようです。

葛について調べてみると、葛粉は冷やして固めると透明になること、水分を多く含む、ほてった体を冷やすという性質があり、寒天粉と同様に夏のお菓子に用いられています。
7月や8月と今よりももっと熱いこれからの時期(ただし今年は例外ですね…)になると、ひんやり冷たい葛切りなんかが登場しますね。

夏に葛菓子というイメージは容易に想像がつきます。
葛は体を冷やすから、と言いますが、その一方で、漢方の葛根湯や葛湯は血液の拡張作用によって体を温める、とも聞きます。
冷えた状態か、温かい状態か、もしくは念ずる力によって、体への作用も変わってくるのでしょうか。

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