ジョゼフ・メリ 「1月1日」
何かお正月らしい詩はないかと探したら、見つかったのが Joseph Méryという詩人の Premier Janvier、その名も『1月1日』という題の詩。(2012年にFBに一度投稿したものを改訂)。
正月気分の中で訳してみた。女性に贈った愛の詩のようだが、訳は、男女含めて、新年のご挨拶がわりに皆様へ。読んだくださった方が、めでたい気分になっていただけたらうれしい。
皆様、明けましておめでとうございます。
ジョゼフ・メリ(1797-1866)は、マルセイユ生まれの小説家、詩人、劇作家。音楽の分野で今たぶんいちばん知られているのは、ヴェルディの《ドン・カルロ》の台本作家として。
Premier Janvier を収めるのは、Mélodies poétiques と題する1853年刊の詩集。
詩集は1866年に増補されてPoésies intimes — mélodies として再刊された。2つの版のどちらもGallica にも収められておらず、Google booksにしかない。
Mélodies というからには、歌曲が念頭におかれていると思うが、歌曲が積極的に作られた形跡はなく、序文を読んでもわからない。
Lieder.net で調べたら、改訂版からも含め12曲が付曲されているが、それほど有名な曲はないと思う。その中でたぶん最も人気のあったのは、「L'Émir de Bengador ベンガドールの王様」(Liedr.netによると、作曲者としてVictoria Arago, P. de Crisenoy, Auguste de Croisilles, César Franck, Victor Massé, Ferdinand Poise Perillier, Jean-Baptiste Théodore Weckerlin, Charles Marie Jean Albert Widorの名があがる。探せばもっとありそうだ)。
詩集の表紙のEros (ἔρος) はいったい何だろう?
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