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少女☆歌劇レヴュースタァライト第なな話“大場なな”

ここまでレヴューシーンのとっぴな描写以外については意外にもシンプルな少女たちの反省・成長・絆の物語であったレヴュースタァライト。しかし今週放送の7話で明らかになった事実により、この先どう転がるのかわからなくなってしまったが解釈してみる。一応、まだ観てない人にはネタバレ注意。




6話ではエピローグのななのセリフに加え、次回予告(ヘッダー画像)の時点で少々不穏な空気を醸し出していたが、やはり7話は曲者だった。まずこれまでなると具体的に何がどうなるのかがぼかされていたトップスタァについて、自分の望むどんな舞台にでも立つことができる、というものだと明らかになった。そのことを知ったななの望んだ舞台は、過去に自分と仲間たちが作り上げた第99回聖翔祭の演目、スタァライトと、それを作り上げるまでの大切な仲間との1年間の再演。

望みのために、これまで抑えていた実力を惜しみなく披露し、トップと称されてきた真矢をも凌駕しトップスタァとなったななは、大切な仲間と再び1年を過ごし望む舞台を何度も再演する。ななにとってはその1年が最高のものであり、苦悩、挫折によって仲間が欠けてしまうくらいなら、それ以上の成長も、新たなことへの挑戦も不要なものでしかなかった。

しかし、ななにとって最高で最愛であったスタァライトの眩しさには何度やっても届かず、それでも何度でも繰り返す。真矢や華恋から同じメンバー、キャストであっても同じ舞台など2度と作れないことを諭されているにも関わらず、全く同じ舞台にこだわり続けて。

“みんなに優しいばななちゃん“もその舞台のためであったとすら言える。みんなを守ってあげる、最高の時間だけをずっと過ごさせてあげる、そんなエゴイズム。

そして誰が望んだか、これまでの再演には存在しなかったひかりという新星が突如として現れ1話からの物語が始まる。ななの想像通り、キリンが同じ舞台に飽きて”誰にも予測できない運命の舞台“のためにイレギュラーとしてひかりを登場させたのか。それとも別の要因があるのか。なんにせよひかりの登場によってななの再演は揺らぎ始める。そこまで親しい間柄とならなかった華恋と純那がお互いに下の名前やあだ名で呼びあうようになり、まひるは華恋に対しての思いに折り合いをつけ、双葉に対しておんぶに抱っこであった香子も少し成長し、自分の力で歩き始める。

それに対しななのとった行動は、自らは舞台から身を引き、ひかりを自分の舞台に抱き込んで再演を続けようとするというものだった。ひかりが加わったことで変わった新たな舞台がななの望むスタァライトに届かないものなら、ななは再び繰り返すつもりだろう。

「私の再演は変わらない」


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