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赤・黒・白・青の本


読書を趣味だという方は大勢います。
ジャンルにこだわらずに、いろんな本を読んでいる方。
好きなジャンル、好きな作者を徹底して読破していく方。
私は本を読むことは好きですが、冊数をこなすことはできず、気が向いたら読むといった感じです。また、ジャンルにはこだわらずくじ引きでもするような感覚で本を手に取ります。
そんな私が唯一何度も何度も読んでいる本があります。今回はその本を紹介させてください。
それは庄司薫さんの「赤ずきんちゃん気をつけて」、「さよなら怪傑黒頭巾」、「白鳥の歌なんか聞こえない」、「ぼくの大好きな青髭」の4冊です。出版された順序は関係なくこの順序で読んでいくことが好きなのです。
時代背景は、日本で学生を中心とした若者の思いが沸騰していた頃から、徐々に大人の中に飲み込まれていく頃と解釈しています。
私は実際その時代は4歳から6歳くらいなので、その当時の熱い思いというものはわかりません(年齢がばれそうですが・・・)。
では、なぜこの4冊が好きなのかというと、一言でいうと「自己の尊厳」と「他社への愛」にあふれているからです。
主人公「薫くん」をはじめ友だちみんなが「考える」のです。くどいくらい物事を考え抜くのです。あるときは悩み答えがでなくとも考えることをやめないのです。その中で「自分はこうありたい」と自己を確立していくのです。誰にも左右されずに。もちろん友人やまわりの人間からの影響は多少受けますが、自分で考え抜くのです。そこには本当の「知性」があふれているのです。何度読んでも「かっこいいなあ」と思ってしまうのです。それと同時に古き良き時代のにおいがして胸がキュンとしてしまうのです。
そして、他人の事を尊重するのです。考えが違っていても好みがちがっていても相手の悩みも自分のことのように寄り添うのです。簡単の事のようですがとても難しいことなのではないかと私は思います。では、何がそれを可能にするのか・・・それは「知性」なのではないかと思うのです。ここでの知性とは単純に学歴でありません。心からの知性です。
人間は考えることをやめたらおしまいです。情報社会でいろんな情報が瞬時に手に入る時代だからこそ「自分で考える本来の知性」が大切じゃなかろうかと思ってしまうのです。
専門家でもないので、難しい評論なんてできませんが、ただただ好きな本なのです。
読書って、新しい情報を得るばかりではなく、生きていくうえで忘れてはいけないことを毎回毎回教えてくれる貴重なものですよね。
もしよろしければ、庄司薫さんの4冊を手にとってくださるとうれしいなあと思います。
終わり方がへんてこりんですが、これで終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。
またいつか他の本も紹介していきたいと思います。

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