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松の木の思い出

読みに来てくださって、ありがとうございます。
今回は、私が最初に木からの言葉を心で聞いたときのことを
書いてみたいと思います。

木が好きなので、いろんな木が目に飛び込んできます。
そのなかでも、ある日、枝先が枯れ始めた松の木が目に入りました。

私の家のご近所さんの庭に生えた松の木で、二本のうち
一本が枯れ始めていました。その時は、まだ枯れていたのは枝先でした。

気になって毎日見ているうちに、徐々に枯れが目立ってきました。

私は、胸が少し痛くなり、

「がんばれ!きっと良くなりますように!」

と、毎日松の木に心で話しかけるようになりました。
話しかけるというか、祈っていた、の方が近いでしょうか。

そんなある日、松の木の家のご主人が、庭先に出て松の木のところにいるのをちらっと見かけました。
私は、仕事先に出勤しようとしていたのですが、
その日も同じように、その枯れてきた松の木に心で、
「よくなりますように」
と、祈ろうとしたその時、

「お前は生きろ!」

と、男性のような力強い心の声がはっきりと聞こえました。

びっくりしましたが、とりあえず会社へ。

あれは何だったんだろうと、帰宅して枯れてきた松の木を見ました。
松の木がありません。
根元から切られていました。

松の木が病気だったのをご主人が知り、きっともう助からないことを
悟り、切ってしまったようでした。

「お前は生きろ!」

の、意味が分かりました。
自分は生きられないが、お前は生きろ。
きっとそういうことでした。

私は大泣きしました。
こんなに大事に思っていたことを、その時泣いたせいで分かりました。

もうずっと前の話です。
だからこそ、私は生きている今を大事にしようと、今、楽しいことをたくさんしています。
生きられなかった松の木の、あの言葉を一生忘れません。

あまりに泣いて悲しむ私を、何かが気遣ってくれたのか、後日夢を見ました。

青い光の世界の夢で、たくさん木が生えた林の中、あの松の木が
静かに生きていました。
ほんの一瞬の夢でしたが、メッセージだと思いました。

(こちらで、みんなで生きているよ。
そんなに泣くな。)

そう言ってくれたようでした。

私はずっと木が好きでいます。
そのことを、とっても良かったと思っています。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
楽しい毎日をお過ごしください。

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