【NEEDY GIRL OVERDOSE】ネタバレ感想
NEEDY GIRL OVERDOSE「ひみつのこと.txt」
及び
全エンディング+追加エンディング後のネタバレ感想です
ひみつのこと.txtを読んで全てすとんと腑に落ちた。
○違和感ポイント
(ピもピで結構まずい)
(ピとれいんちゃんの謎関係)
・自分の恋人が家賃滞納に至るまで何もできていない
・別に別れようとも思ってない様子
・このままだと共倒れになる可能性
・その上で配信者活動で生計を立てることを応援
・同棲してるけどコミュニケーション手段はwebカメラとJINE
・れいんちゃんはマッチングアプリを使う
・ピのおしごとは謎
・ピはれいんちゃんを幸せにしよう、れいんちゃんの人生をより良くしようと言うよりも、破滅に向かって走り続けるれいんちゃんをぬるま湯でぬくぬくさせてる時が多い気がする。
・ピはれいんちゃんの本名も教わってなかったくらいなのに、れいんちゃんの別アカや別SNSの存在を疑ったり不安を感じたりしてないように見えるし、男からDM来たよ報告されても嫉妬してるのかどうかもよくわからない。
れいんちゃんは20歳前後、顔のよさが大切な価値観だろうからピは超てんちゃんと同じくらい顔のいい同世代なんだろうと思ってる。
ただ、れいんちゃんの経済状況が家賃滞納してるレベルなら、電気光熱費、国保や年金、色々お支払いできてないかもしれない可能性もあるのにピは余裕すぎん!?とも思ってた。
れいんちゃんが配信者として安定するまでピが自分の収入でれいんちゃんを養って行く気なのかな、ピは顔のよさを生かした収入があるのかも…と予想してたら同棲してるらしくて、だめじゃん!ピも家賃払えてないじゃん!と驚いた。
れいんちゃんは月額、ゲームの課金上限額+同額の美容代の課金が必要なおんなのこみたいなので、そちらのお支払いとネット環境の維持を優先しつつ結構ギリギリの生活をしてる2人で、何年後に結婚して家族が増えて…そのためにはこれくらい貯金しないとね!頑張ろうね!という未来像はなさそう。
ピがマッチングアプリもえっちな配信も気にならないなら、お互い異性関係は自由で、最優先だけはお互いと決めてる感じの価値観で付き合ってるのかもしれない。
ピの言動かられいんちゃんをどう思ってるのかはよくわからないし、れいんちゃん自身も裏アカをうまく使ったりしてかわいくピを繋いでるんだけど、メンヘラ故にそれがピへの愛情からなのかピにだけなのかわからない。
ピがれいんちゃんの今の依存先なのは間違いないだろうけど、同じように依存させてくれる相手なら替えがきいちゃうかもしれないし、依存先もひとりとは限らないし、経済的にも愛情的にも2人ともぐらぐらしてる気がすることと……………れいんちゃんがこう……本当に…ピを信頼して甘えられてるかがよくわからない上にプレイヤー自身であるピのことは更にわからないので見ててすごく不安!
超てんちゃんが有名になればなるほど、メン地下やホストやってる顔がいい男からも、話の合う同業者の男からも、芸能人や有名人からだってたくさん連絡来るだろうからピは不安で不安でたまらないだろうし、疑心暗鬼から超てんちゃん以上に不安定になってもおかしくない。
この2人はどういう経緯で付き合ってどういう関係を築いてきたのかずっと不思議だったんだけど、ゲーム的な事情でwebカメラとJINEで2人のコミュニケーションを表現してた訳じゃなく、違和感を抱かせる伏線だったのねなるほど………!!!とすごく感心した。
イマジナリーピなられいんちゃんを「このままじゃだめだ」と否定したり変えようとしたりしないし、れいんちゃん自身を誰よりもわかってくれるからつらい理由を話す必要もないし、前に進み続けるれいんちゃんに劣等感を抱いて今の自分が相応しいのかと悩んだり焦ったり裏切られないか詮索したり責めたりせず、ずーっと価値観がぴったりな1番の理解者でいてくれる。
その代わり、ピは決してれいんちゃんの想像の域を出ないので、困った時にも助けてくれないから最初からピはあてにできなかったんだろうし、ピと結ばれる未来もないからマッチングアプリを使ってたんだね。
メンヘラなのは間違いないのに、すごく自立心独立心が高くて、ピに甘えてるんだけど甘えてないように感じたのはそういうことか…。
れいんちゃんとピの関係は寂しいなと感じてたんだけど、完全に1人で生きていたとは…。
インターネット・エンジェルはなんだかんだオタク達を救済してるけど、れいんちゃんには天使がいない。
不自然な大人が苦手で、実家に清算したい過去があって、思春期もつらい思いをしたようだから、家族や友人との繋がりがなく恋人も作らず孤独なままインターネットに縋ってたのかもと思うと、本当に恋人ができたNTRエンドは幸せだったのかもしれない。
ただ、NTRエンドの先もきっと浮気エンドで、相手が有名配信者だったからというのもあるかもしれないけど………きっとれいんちゃん自身が変わらないとどうしても破滅に向かって走り続けることになっちゃうんじゃないかな。
彼女は大きな寂しさを承認欲求と愛情で埋めてるし、その摂取量を増やしていかないと病的に低い自己肯定感で潰れちゃうし、摂取量を増やし続けるためには無理できるだけ無理を続けるしかないから完全に破滅するまで彼女は止まれない。
どうしたらこの子を救えるんだろう。
こうしたらいいよってことは簡単に言えるけど、そんな言葉が彼女に響く訳がなくて、もう、命がけで自分の人生を全て使って救おうとしてくれる人が現れたらもしかしてワンチャン………ある……かも……しれない…🥲
私も自分以外になれないもんなあ。
癖をひとつ矯正することだって簡単じゃないのに、人格まるごと人生まるごと矯正するなんて身長を20cm伸ばすくらいの無理じゃない?
新しく永久歯を生やすとかそういうレベル。
何十年という時間をかけるつもりで、彼女の心を常に安定させつつ、ゆっくり彼女に向き合って、少しずつ少しずつ引っ張ってくれる人がいたら伸びるかもしれないし生えるかもしれないけど。
彼女を見てるとちょっとつらいから、銀河鉄道の夜エンディングを見つけた時は泣きそうになってしまった。
銀河鉄道に乗った超てんちゃんの言う「誰も私の本心を見てくれなかった……1人だけそばにいてくれたけどね」は、れいんちゃんのこと?ピのこと?
れいんちゃんだとしたら自分でさえも自分の心を無視していたのはつらいとこだけど「アナタはもっと自由に生きて 私が解放してあげるから」は、超てんちゃんが承認欲求やネット依存という苦しみをれいんちゃんから預かって銀河鉄道の終点に向かうという「インターネット・エンジェルとしての最後の役目」を果たしてくれたのかもしれない。
ピだとしたらやっぱり「天使になれたよ」は、れいんちゃんであり超てんちゃんであるおんなのこが、銀河鉄道に乗りサウザンクロスを超えて「ほんとうのさいわい」を探しに行っちゃったんだろうけど。
もう少しぼかさずに言うと天国に帰ったんだろうけど。
もう彼女自身がくたくたなのに、ピ=プレイヤーに対して、私が(ゲーム or ネット?)から解放してあげるからもっと自由に生きてとメッセージを送り、いつか、ほんとうのさいわいを見つけてみんなを幸せにしてくれるかもという希望を残した…というのも彼女らしいと思う。
その優しさを自分に向けてあげられるといいんだけどな。
女児アニメのヒロインへの憧れがきっと彼女の原動力で、純心で優しいとこもありつつ、結局ネットに浸かりきったガチメンヘラでもあるから「いつかやらかすと思ってたわ…」というほろ苦い気持ちになるんだけど、彼女の妙に綺麗なところも汚いところも苦しんで傷付く姿も見てきたから「なんでそんなに不器用なんだよぉ…」とも思うんだよね。
憎みきれないエンジェルだぜ!
私達オタクの好きな小ネタもふんだんに盛り込まれてて、私は宮沢賢治と椎名林檎くらいしかわからなかったけど、色んなオタクに刺さるゲームなんだと思う。
実況を見た後にネタ解説してくれるコメントを探して読み込むのも楽しみのひとつ。