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お手本は、わらしべ長者~タントラマンへの道(第76話)

--前回からの続きです。物々交換の良いところは分かったのですが、実行しようとしたときに困難に直面したということでしたよね?

TM:はい。いざ、物々交換しようとしても、いったい自分は何を交換の元手として差し出すことができるのだろうか? 何も無いぞ! と感じてしまったんですよ。

サラリーマン時代は、労働力を提供した見返りとして給料を貰っていたわけですが、サラリーマンを辞めてからは、何かを他人(世の中)に提供した見返りとしてお金を貰うということはなくなりました。
その代わり、投資(投機)活動をすることで、他人とは直接的な関係を築くことなくダイレクトにお金だけを手に入れることを目指すようになったのです。

--それはうまくいったのですか?

TM:うまく行ったときもありますが、安定はしていないですね。それに、多少稼げたところで、自分の中のどこかで「これは違うんじゃないな?」とも感じていました。要は、充実感を感じられなかったんです。もしかしたら、使いきれないくらいの金額を稼いでいたとしたら、また違った結果を得たかもしれません。
例えば、稼いだ金で広大な土地を入手し、そこで大規模な自然農を採算を度外視して実践してみるとかくらいはしていたことでしょう。

でも、実際は、細々と自分一人が生きていくのがやっとといった状況ですからね。

そうかと言って、今更再就職するのも不可能とまでは言えなくもないですが、まぁ、無理でしょうね。何か専門的なスキルがあるわけでもないので、ありつけたとしても低賃金の単純労働でしょう。
で、今更、残り少ない人生をそんなことに費やすのも嫌ですし。

--じゃあ、どうするつもりなんですか?

TM:地道に「交換の元手」を創っていくしか無さそうです。
『わらしべ長者』のお話の主人公が最初に持っていた「一本の藁」に相当するものを創るしかありません。

そうなると、「交換の元手」を活用して極力お金に頼らずに生きて行けるようになるまでには、まだまだお金が必要だという現実があります。

なので、当面は、「交換の元手創り」と「現金収入の確保」を同時並行で進めていくことになりますね。

で、何を「交換の元手」として育てていくのかが、なかなか決められないというかわからないんですよ。

現金収入の方は、先ほども触れたとおり、雇用される身になる道は閉ざされているし、自分一人で何とかするとなるとトレーディングのスキルを向上させることで解決する以外には思いつかないので、今後は覚悟を決めて取り組むしかないですね。

--現金収入源に関しては、確かに、今から真新しいことに取り組むよりは、これまで多少なりとも成果を得ることも出来たことに磨きをかけた方が良さそうに思いますね。

TM:そうなんです。だって、「交換の元手」を育てることだけでも大変なわけです。なにしろゼロからのスタートですからね。当面の収入源を確保するために新しいことをゼロから学んでいる余裕はありませんよ。

--ところで、「交換の元手」を確立するための手がかりは全く無いのでしょうか?

TM:「好きな事」&「出来ること」&「需要がある事」という条件を満たしそうなことなら心当たりはあるのですが、「出来る」のレベルに関しては自己評価が低いので、正式に世に出すには程遠いんですよ。
自分が満足できるレベルのスキルが身に着くまでは、正式デビューはお預けです。

--それって、どんなことなんでしょう?

TM:それはまた次回ってことで良いですか?

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