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絶望への序奏!?(その1)~タントラマンへの道(第101話)

蘭:せっかくブレイクスルーしたのかと思ったのになぁ!

TM:そうなんだよ。 でも、まだ最初の転職先になった会社ではまだ可能性は残されていたんだ。
結局のところ、結果は出せなかったんだけどね。

その会社はある地方都市にあったんだけど、当時としてはかなり先進的なイメージがあって、居心地も良くて働きやすい環境が整っていたんだ。
女性社員も多くて、しかも美人が多かった。
半分くらいは女性だったんじゃないかな。
で、3年間ほどの在籍期間中に、その中から厳選した2人にはアプローチしてみたけど、ダメだった。
敗因は、その会社では自分を活かすことが出来ないという自信の無さだったと思うんだ。居心地は良いけど、ここじゃないって感じる、僕には良くあるいつものパターンってことだね。

蘭:自信が無いのに、アプローチしたの?

TM:うん。まぁ、何のアプローチもしないで放っておくにはもったいないくらい魅力的な女性だったんだ。
だから、ほぼ最初からダメ元のつもりでアプローチしてみたって感じかな。

でも、もし、きこちゃんで培った男性としての自信がもうちょっと身に沁みついていたらなんとかなったんじゃないかとも思うんだ。
仕事面では能力を発揮できずに自信が持てなかったとしてもね。

けど、根本のところでは早漏コンプレックスもあったから、それもどこかでブレーキになってたってだろうから、どっちにしても、自信の無さみたいなオーラを纏っていたんだろうね。
そんな状態の男が、魅力的に見えるハズも無いのにね。

蘭:そうですね!(笑) しかも、相手の女性はとっても素敵な人だったんでしょう? 当然、他の男性にもモテまくっていたんでしょう?
だとしたら、そんな状態だったTMさんが彼女たちの眼鏡にかなうなんてことは、まずあり得ないだろうなっていうのは火を見るより明らかですね!

TM:ホントだよねぇ。今でも当時のことを思い返すと恥ずかしいよ。
で、結局、その会社は自分のいるべき会社ではないと思ったので、3年くらいで辞めることになってね。
そこから先は、本当に、女性との縁が無くなってしまって。
長ぁ~~い暗黒時代が続くことになったんだ。

蘭:なんだかなぁ。もう少しうまくやれたんじゃないの? っていう気はしますけどね。まぁ、それもTMさんお得意の、「後悔先に立たず」なんでしょけど!(笑)

TM:あ、そうそう。その会社を去る間際にも、ダメ押しされるような感じで、これまた悔しいことが起きたのを思い出したよ。

同じプロジェクトにいた生え抜きの社員が、送別会を企画してくれたんだけど、その人は顔が広くてね。なんと、僕にずっと興味&好意を抱いてくれている女性がいるから送別会にも招待してくれるっていうんだよ。

で、その女性っていうのがものすごい美人だったわけ。
色白で、華奢でって本当に僕の好みそのものでね。
顔だけでなく、手がめちゃくちゃ綺麗だった。特に指が美しくて、「手タレ」として活動していれば、その会社で働いているよりも高収入を得られていただろうにって確信できるほどだったな。
「白魚のような手」っていうのを間近に見たのは、それが最初で最後なんじゃないかなぁ。

それにしても、なんでこんな美人に気づかなかったのか?
一方、なんでこの子は僕のことを知っていたのか?
この謎解きはと言うとね、
実は、彼女は僕より後にアルバイトとして入って来ていて、
僕のことは社員食堂で見かけて友達と一緒になってあれこれと噂や推測をしていたらしいのだけれど、
僕の方は、既にターゲットを特定の人に絞っていたので、彼女たちに観察されていることなどには全く気づかなかった、ということらしい。

というわけで、この時もまた、絶好のチャンスを逃してしまったんだな。
ホント、ついてないよね。
そのことも含めて、その会社を早々と辞めてしまったことで人生の歯車が大きく狂ってしまって、その後に続く三十代、四十代という時期を不毛な時間にしてしまった感は否めない。
特に、女性関係でそれは顕著だったね。
ま、これもまた、僕の人生にあるあるの「後悔先に立たず」の例だね。

蘭:そっかぁ。確かにその年齢の時期に女性と無縁だったなんて悲惨すぎますよね! なんとかしようとは思わなかったんですか? せっかく女性をオーガズムに導けるという自信も出来始めていたし、それが使命につながることだとも感じ始めていたんでしょう?

TM:もちろん、何とかしたいとは思っていたハズなんだけど、女性に積極的になることを邪魔するものが現れたんだよ。

蘭:またしても、邪魔ですかぁ!? もう! イライラしちゃう!!
いったい、それは何だったんです?


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