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【2024年】新潟薬科大学 4年前期 個別化医療と薬物治療モニタリング 前期定期試験
2024年5月30日1限実施
記述式 50点満点 40分
教員:久保田隆廣
平均値 78.5点
問1.
(1)ニソルジピンとグレープフルーツジュースの相互作用によってグラフはどう変化するか。
[答、上昇(選択肢ア)]
機序 [答、小腸(上皮細胞)の代謝に関わるCYP3A4を阻害する。]
(2)トリアゾラムとイトラコナゾール
機序 [答、配位結合阻害による肝代謝酵素CYP3A4の阻害 ]
同じ相互作用を起こす薬物 [答、シメチジン、ケトコナゾールなどから1つ]
(3)メトトレキサートとプロベネシド
機序 [答、尿細管分泌(OAT1/3)の阻害]
救済薬 [答、ホリナート(ロイコボリン、ユーゼル)]
メトトレキサートの血中濃度グラフより救済の必要性は [答、ない]
(MTX 投与 24時間後の値が10μmol/L以下のため)
問2.
(4)①ジゴキシンとフロセミド
機序 [答、血清カリウム値の低下が、Na+/K+-ATPase 阻害作用を増大]
②ワルファリンとアスピリン
機序 [答、ワルファリンの抗凝固作用とサリチル酸系薬の血小板凝集抑制作用がそれぞれ働き出血傾向を示す]
(5)妊婦の薬物動態の変動
【過程】 【生理機能ほか】【薬物動態】
吸収 ↓ ↓
分布 ↑ ↑
代謝 ↑ -
排泄 ↑ ↑
問3.
(6)2-コンパートメントモデル公式
①C0=A+B ↑
②AUC=A/α+B/β ↑
③CLtot=X0/(A/α+B/β) ↓
=Divαβ/Aβ+Bα
(7)計算問題
第101回薬剤師国家試験 問172 の数値のみ変えた問題
MRT粉=AUMC粉/AUC=9000/3000=3.0
MRT液=AUMC液/AUC=7500/3000=2.5
平均溶出時間=MRT粉-MRT液=3.0-2.5=0.5(hr)
[答、0.5hr]
問4.
(8)有効血中濃度
①ジゴキシン [答、0.5~1.5 ng/mL]
②テオフィリン[答、5~20 μg/mL]
(9)ジゴキシン血中濃度が高くなる理由として、ジゴキシン様免疫反応陽性物質(DLIS)があげられる。これはどのような対象者に現れやすいか。1つ答えよ。
[答、新生児、妊婦、腎障害患者などから1つ]
(10)薬物の採血のポイントとして、ピーク値とトラフ値の2点で測定する理由は何か。
[答、ピーク値は治療(抗菌)効果を確認するため。トラフ値は副作用発現を回避するため。]
(11)タクロリムスやシクロスポリンがTDMで全血を用いる理由は何か。
[答、血球成分にも多く分布するため。]
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