公務員の職務経歴書の書き方
こんにちは!のっくんです。
今回は、以前記事にした「公務員転職体験記 ~転職活動中に困ったこと~」の中で触れた公務員が転職する際に作成する職務経歴書について書かせていただきます。
前回の記事では、民間企業から見ると公務員の仕事は何をしているのかわからないため、自分の慣れで職務経歴書を書いても伝えたいことが伝わらないですとか、そもそも明確な成果を書くことが難しいので、何を書いたらいいのかわからないといった課題があります。
前回は簡潔に書かせていただきましたが、今回はこの課題をいかにして解決していけば良いのかについて記事にしていきます。
なお、公務員の方向けにサービスをご提供しております。ご質問やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
とにかく数値を出そう
職務経歴書を作成する上でとにかく言われるのが、成果を具体的な数値で示すことということです。
何故ならば数値で表さない定性的な評価では、あなたの行ったことの凄さが伝わらず、数値で定量的に書いてもらわないとあなたの行ったことの効果が見えないためです。
例えば以下の文章だといかがでしょうか。
いかがでしょうか。
定性的な評価では、Excelを改良して何か効率化されたんだろうなというのは伝わりますが、それによってどんな成果があったのか全くわかりません。
一方で、定量的な評価は、効率化された上で、残業時間を削ってコスト削減に繋がったことがわかります。
公務員は、個人の力で収入を上げることは難しいです。そのため、コスト削減を行い、政策に充てられる予算を増やしたということも立派な成果です。
残業時間の縮減で概算いくらのコスト削減ができるのか推計すると更に良い職務経歴書になります。
例えば係長、主任2人、主事2人のチームだったとしましょう。
それぞれ年間240時間残業していたとします。(月20時間の残業を想定)
そうなると10%削減すると一人あたり年間24時間の削減ができたことになります。
こちらの計算を行うと、年間約24万円の削減が可能となったこととなります。
自身が主任であった場合、半日(4.0h)かけて改良を加えた結果で達成できたと考えると約8,000円(2,158円✕4.0h)のコストで年間24万円の利益を生み出したこととなります。
正直、言っていることは「Excelのフォーマットを改良して残業を減らしました」ってだけなんですが、ここまで突き詰めて考えて数値に置き換えてみるとちゃんと職場に貢献したように見えるのではないでしょうか。
また、ここまで書いてあると「コスト意識をしっかり持っている人」だとか「数字の推計ができる人」という見られ方をされる可能性が高まります。
自分の行ってきた業務について深くほってみて、まずは数値に置き換えられないかを考えてみてください。
公務員の仕事を民間の仕事に置き換えよう
前回の記事において、この点は例を取り上げながら具体的に触れていました。
ここは気をつけなければならない点ですが、これを解決するのはかなり難しいです。
自分たちが日常的に使っている言葉が他の人に伝わらないというのは、なかなか気づきにくいものです。
例えが合っているかわかりませんが、方言のようなものだと思っています。
地元では問題なく伝わる言葉が、別の場所に行ったときに始めて伝わらないと気づいたことはありませんか?
方言でなくても、例えば小学生のときに友人と遊ぶときにチーム分けをする際にグーとチョキ(もしくはパー)で分かれるやつがありますが、それも地域どころか小学校によって違ったりします。(グーチーですとか、グッパーですとか、そんな呼び方が多いのでしょうか。私の地方ではグーチーでした)
グーとチョキで分かれていた方は、グーとチョキが当然で、それ以外の選択肢なんてないと思っていたのではないでしょうか。しかし、転校生や習い事などで学外の友人ができることでそれ以外の選択肢があることを初めて知るという経験をされたことも多いと思います。
例えが長くなってしまいましたが、そのくらい自分では自分の使っていた表現が伝わらないことに気づかないものなのです。
そのため、一番の解決策は、民間企業に勤めている友人に見てもらう、もしくは転職エージェントに見てもらうことかと思います。
もちろん自力で調べることもできるとは思いますが、かなり時間がかかってしまいます。
また、自分だけで書いたものはどうしても独りよがりになってしまうこともありますので、そういった意味で知り合いやプロに添削してもらえるのは効果があると思います。
ストーリーを大事にしよう
職務経歴書では、自分の行った業務の変遷を書いていきます。
どういう課にいて、どういう成果を上げたのかを具体的なエピソードとして書くことができます。
ここで、重要なのはストーリー仕立てにすることです。
簡単ではありますが、流れを紹介します。
この流れはPREP法を意識しています。
PREP法は聞いたことがある方が多いかと思いますが、簡単に説明すると、「結論→理由→具体例→結論」で説明する手法です。
結論を最初に述べることで、聞き手にわかりやすく、説得力のある文章を作ることができます。
この手法はビジネスシーンでよく使われるもので、プレゼンテーションや社内報告書、営業資料など様々な場面で活用することができます。
こういった説明ができていると、説得力やプレゼンテーション力のアピールとなります。
職務経歴書とは別の話ですが、面接時にもこれを意識して話されると面接官に好印象を与えることが可能になります。
また、転職をしなくとも、上司への説明にも使えるようになると円滑に説明できるようになり自身の評価につながると思いますので、是非挑戦してみてください。
番外編:公務員のスキル
番外編として、公務員であれば身についているであろうスキルを紹介させていただきます。
職務経歴書において、自身のスキルをアピールするときの参考としてください。
①調整力
公務員は、住民や議員、他課と調整しながら業務を遂行するシーンが多いです。大きな組織ですので、連携しなければ仕事が進まないといったことが多いのではないでしょうか。
他課との主張をすり合わせて解決に導いていくといった経験を日常的に行えていたのは、他の仕事にはあまりない長所ですので、アピールしてみてください。
②適応力
公務員は全職員が人事異動により、約3年に一度課所が変わります。
もちろん民間企業でも、出向や人事異動はありますが、誰しもが経験していることではないですし、頻度も高いと思います。
人事異動のたびにやったことのない仕事を振られ、わからないことを紐解きながら仕事をされていることかと思います。
こういった経験を結構な頻度でやっているのは、公務員の特色ですし、その度に適応してきた力は転職後の早期キャッチアップに大いに役立つことです。
是非アピールしてみてください。
終わりに
今回は、公務員が転職する際に書く「職務経歴書」の作成時に気をつけるべき点を記事にさせていただきました。
面接対策も大変ですが、職務経歴書の作成は本当に難しいことです。
また、職務経歴書は転職活動の序盤に書き上げるものです。
まだ右も左もよくわからない中での作成となりますので、苦しいことかと思います。
これから職務経歴書を書く方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後に、私の経験から相談やアドバイスをさせていただくサービスを作っております。
転職についてお悩みの方、是非ご利用ください。よろしくお願いします。
合同会社QUEST のっくん
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