Note 35: 早起きと私

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ライフハック好きな人には早寝早起きが好きな人が多い。
早起き本というのもある。
本というのはそうなりがちだが、インフレが起こる。
5時に起きるとうまくいく、4時に起きるとうまくいくとなって、今んとこ3時に起きればいいというのもある。
そのうち前の日から起きておかないといけなくなる。

これなんか人それぞれの代表である。
お豆腐屋さんや魚屋さんは、言われなくても早起きだ。
一方、水商売の人はその逆である。

朝一番の仕事で有名なのが外山滋比古『思考の整理学』に書いてある「朝飯前」である。

朝起きて、それこそご飯を食べる前に仕事をすると一番能率が上がると言う。
で、その時間をなるべく長く保つために、筆者の場合は「朝食を抜く」という。

で、昼頃にお腹が空いてくるので、たっぷり朝食兼昼食を食べる。
で、昼寝をする。
仮眠ではなく、ちゃんと布団を敷いて、がっつり寝る。
で、起きると、そこを第2の朝として、そこから仕事をすると言う。

そうとう変わった生活だが、それで何十年も仕事をしていて、効果は実証済みだと言う。

しかしまあ、それも人それぞれだ。
工場や建築現場で働いてる人は、定刻に現場に行かなければならない。
そうそう昼寝も出来ない。

あと、この本の後半に書いてある、メモを取れ、ノートを取れというのは、今なら携帯でメモ取りを行って、クラウド経由でパソコンで整理するほうが簡単だ。
ご飯を食べると眠くなるというのも、実は糖質を食べるからなので、主食さえ抜けばそうそう眠くならず、逆にガッツが出て能率が上がる。

でも、この本ほどの名著になると、表面的な内容だけではなくその精神を学ぶべきであって、あとは自分の環境や条件にうまく落とし込むということをしないと、意味がないだろう。

自分について考えると、朝イチは確かに能率が上がる。
脳が疲れていないし、余計なことを考えてメモリーが汚れていない気がする。
だから、朝掃除をしたり、メールチェックをするのは確かにもったいない気がする。
創造的なことに頭を使いたい。

ただ、朝は真面目だ。
ぼくはそこそこ音楽を聴きながら仕事をしたい方だけど、朝は何の音楽も合わない。
クラシックも甘すぎる。
朝こそ何の音楽も掛けずに仕事に集中したい。
それこそ電話もメールも受けたくないので、人が起きてこない早朝に仕事する、と言うのは一理ある。
『Lifehacker』のジーナであれば、メールソフトは起動するな、と言うであろう。

逆に、真面目なときに出来ないこともある。
ぼくはふざけた文章が書けない。
よく夜書いた手紙は出すな、と言うが、夜文章を書くと大言壮語するし、珍想、奇想が湧く。
でも、そういうことを書きたいときは、逆に夜の方がいいんじゃないだろうか。
ギャグマンガ家の人とかは、あんま朝イチで机に向かってネタ出ししないんじゃないだろうか。
プロとしてやっているから、そういう人もいるだろうが。

夜ふざけた自分が思いっきり変なことをたくさん書いて、朝真面目な自分がそれを半分以下に刈り込んで真面目な文章に仕上げるのがいいと思うこともある。
朝から書くと、真面目なことしか書けない。

ぼくの場合、朝はあまり細かいことを考えず、人生いかに生きるべきか、から発したビッグ・ピクチャー、大方針、大計画を考えた方がいいような気がする。
ここでふざけてもあまりいいことはないからだ。
それで、昼に近づくに連れて、細かくタスク分解して、チェックリストにする。
それこそ、ダラダラしてても出来るように、用事単位に分解する。

で、午後はもう腑抜けになっていて、真面目なこと、大きなことは考えられなくなっているが、朝の自分が書いたタスクリストが出来ているので、これを粛々と片付けていく。
人からああせいこうせいと指図されるのは腹が立つが、自分の命令だから聞かざるを得ない。
それこそ音楽でも聴きながらテンションを上げて用事をかたしていく。
次にやることが決まっているというのは、助かる。

いよいよ元気がなくなったらメールチェックでもすればいい。
こうすると、午後は集中力がなくなるという問題もあまり問題にはならない。
だから、ある特定の時間に能率が上がるというより、人によって、時間帯によって能率が上がることが変わるということだろう。

チェックリストというのも最近は毀誉褒貶ある。
このことを次に書く。

(この項終わり)

会社員兼業ライターの深沢千尋です。いろいろ綴っていきますのでよろしくです。FaceBook、Twitterもやってますのでからんでください。 https://www.amazon.co.jp/l/B005CI82FA