見出し画像

植田寿乃連載『令和を活きる、未来を拓く』第31回 脱・団体旅行、脱・塗り絵で、人生の充実感を高めよう   ~気づかぬうちに、他律、依存していませんか?~

 どこを観光しようか?

「どこでもいいです。どこ行っても楽しいと思うから、決めてください」

じゃ、何食べようか、どんなレストランに行きたい?

「何でもいいです。美味しそうなこころならどこでもいいので、お任せします」

GWの京都女子旅をオンラインで打ち合わせ中の会話だったのですが、私は思わず、

「自分が何をしたいのか、何を食べたいのか、考えて言ってよ。人まかせは楽だけど、充実感は高まらないよ。それに私はプロのガイドではないし、私がやりたこと、行きたい店にただ二人を連れていくだけになってしまう。それだと、私は満足できても二人は違うと思うよ?」

とちょっときつめに言ってしまい、友人たち二人の顔をひきつらせてしまいました。彼女たちは、女子旅そのものが楽しくて、どこに行くか、何を食べるかなどあまり問題ではなかったのかもしれません。しかし、私は仕事でもプライベートな場面でも必ず自分の心に問いかけます。「私はどうしたいのか?何をしたい?なぜそうしたい?」そして、自分で心の声に従い行動します。もちろん、自分の心の声を押さえる場面もありますが、尊重できるときは、しっかり主張し行動します。なぜなら、人生の充実感、満足感は、自分の心の声が満たされることにほかならないからです。自分が人生の主役と実感し、人生をコントロールできているという感覚です。

★気づかぬうちに、日常的に「他律」「依存」状態になっている

企業や組織で長く働き続けていると、自分の意志ではなく、他からの命令、指示で行動する他律・依存的な働き方になりがちで、それが身に染みついていきます。自分の意見や要望を自由に言える日常的な場面でも、自分の意見を持たずに、周りの意見に従うことを選びがちになります。仕事でもプライベートでも、嫌な気持ちにならなければ、「楽」と感じているかもしれません。しかし、そういう他律・依存の状態を続けていると、満足感は上がらず、不平不満は溜まりがちになります。自分自身の人生の充実感は得られないのです。
自らの力で考えて、能動的に行動することで、自分の心の中に羅針盤を持っているような状態が「自律」です。令和時代、会社や組織は自律型人財を求めていますが、「自律」こそが、私たち自身の充実感、満足感のために一番大事なことに気付きましょう。だからこそ、日常的にも、ちょっと心がけてみましょう。

★脱、旅程が決まっている団体旅行

 私は、海外旅行が趣味の1つなのですが、初めて訪れる国の場合、旅程がしっかり組まれている観光つき団体旅行を選びます。観光名所を効率的に周ってくれて、ガイドもいるので、自分で何も考える必要がなくて安心で、とても楽です。しかし、そういう旅行の思い出は風景写真くらいです。それに比べ、一から自分で航空券、ホテルを手配し、現地の美味しそうなレストランを探し、現地ツアーも予約してスケジュールを組み、実際はスケジュールが崩れて悪戦苦闘をした旅行は、心に深く沢山の素敵な思い出が刻まれ、今も残っています。旅行と人生は似ています。目の前に準備されている道を、ただ走り続けるような受動的な働き方、生き方は、楽かもしれないけれど、飛ぶように時間だけが過ぎていきます。自分で道を探し、切り開いていくような働き方、生き方は、山あり谷ありですが多くのことを経験して、密度濃く自分の中に蓄積されていきます。充実した人生とは、あきらかに後者です。「充実」とは、内容が満ち満ちて豊かなことです。自分で内容を詰め込まなければ味わうことはできません。

★脱、完成がイメージできてしまう「塗り絵」

 下書き、描かれた輪郭に、好きな色を塗っていけば、何となくそれなりの絵になる「塗り絵」、綺麗に出来上がった達成感は持てても、「これは私の作品です」という満足感や充実感は得られません。これも人生とよく似ています。成功し輝いて見えるロールモデルや事例、それに近づくマニュアルを探し、お手本通りにやろうとするやり方が、平成時代に流行っていました。結果は、真似ても、お手本通りにやっても上手くいかないし、満たされません。働く女性たちから「植田さんは幸せそう、植田さんみたいな人生を送るにはどうすればいいですか?」と聞かれることが度々ありました。「25歳からの七転び八起き人生の結果が今の私、同じ人生をあなたがやっても絶対に楽しくないし幸せとも感じないはず。自分のちょっと先の未来を想像して、試行錯誤ながら、たくさん失敗して学んで、時々成功して喜んで、楽しんできた。だから、今までの人生に大満足だし、これからも何が起きるかワクワクしているのよ」と答えてきました。人の人生をなぞっても、充実した人生の道を歩むことができません。ロールモデルやマニュアルを忘れ、過去と今の自分だけ見つめて、自分の心の声を聞いて未来図の絵を描いていくことです。

脱・団体旅行、脱・塗り絵で、自分の心の声の聴き行動すれば、人生の充実感、満足感は高まっていきます。GWに一緒に旅行する友人たちから、「このお寺の歴史に興味あるから行きたい」「お土産にこれを買いたい」「名物のあれ美味しそうから食べたい」とLINEがどんどん入ってきました。全員にとって充実した女子旅になりそうな予感・・・。

=====
◎自分の心を知りモチベーションを上げたい方◎
2023年5月6日(土)10:00~12:00
絵を描くと見えてくる!
『心のエンジン』モチベーションの源泉を知る
https://www.qhmd.que.co.jp/programs/0506ueda/
=====
◎自分の人生の夢、キャリアの目標を語り合いたい方◎
2023年5月6日(土)18:00~20:00
ドリカム(Dreams come true)サロン
「転職、独立というキャリアの選択肢を見つめてみよう、必要な勇気と覚悟」
https://www.qhmd.que.co.jp/programs/0506uedadream/
=====


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?