エミン・ユルマズ「米中心冷戦の狭間で日本は必ず浮上する」
出版されたのは2019年です。Abema討論番組でお見かけしたのがきっかけです。
とても読みやすく、一気に読み上げました。
ちょっとだけ思ったのは、日本が良くなるという事を書くと、本が売れるのかなと思いました。
日本のことが好きで、経済に関する本を出版されている外国出身の方で、イギリス人のデービッド・アトキンソンさんの日本の銀行についての描写は痛快です。もしかして、ユルマズさんの本音をドロッと書いてくれたら、ものすごく面白くなる気がしました。でもそこがトルコという年長者や先輩たちを敬う文化の違いなのかもしれません。
この本のおかげで、世界でどういう駆け引きが起きているのかクリアになって、ますます自分の興味の向かう先が細分化された気がします。
やっぱりよく目にする本というのは欧米出身、あるいはそこで教育や仕事をしていた人たちのものが多く、そちら側の目線で書かれることが多いために、トルコで生まれ、教育を受けた方からの視点だと、また違った見方や、重要なポイントが押さえられて良かったと思いました。
本の中で紹介されていた事で1番印象的なのは、アメリカのゴールドラッシュの時、1番お金を儲けたのは、金を見つけた人ではなく、その人達の身の回りの生活必需品を売った人達だったそうです。ジーンズを売ったリーバイスや、銀行のウェルズファーゴなどが例として出ていました。
何かこのエピソードをいつも心に置いておきたい気がします。
あと数冊ユルマズ氏の著書を読みます。パンデミック後の著書がどのように書かれているのか、楽しみです。
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