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牧歌的な時代は今終わりを告げた

ついに選抜制度が始まった。

小坂はフォーメーション発表の後の「ひなあい」でのコメントで、2023年が日向坂にとっては苦悩の1年だったので2024年は獲りに行く一年にするんだ、と決意を語っていたけど、今まで何度も書いてきたように僕自身は日向坂内部に何の競争原理も期待していないし、対外的にも何か格別な成果を上げてみせろとか、もっと緊張感を持って働け、とかの要望は一切持っておらず、いつまでもどこか牧歌的なアイドルグループでいてくれればいいなと思うどちらかというとマイノリティの方のおひさまなので(これは多分そうなのだろう)、そもそもなぜメンバーなのに全員が参加できない曲が堂々とシングルになるのかよくわからないめんどくさい人なので今回の施策については正直なんとも言い難い。正源司に光が当たるのはグループ活性化の意味でもとても喜ばしいと思うけど(これは当たらないでほしい予測だけれど)なんとなく離脱者も今後加速するような気がする。せめて「ひなあい」だけは皆が集まるオアシスにしておいてほしいけども。

たとえば乃木坂でアンダーで居続けるメンバーがモチベーション維持をどうしているのか昔から謎だったけど辞めた山崎怜奈とかが「選抜されてないのでそもそも一年に一回しか歌の番組に呼ばれない。全員が出られる紅白歌合戦」とか自虐ギャグを言ってるのを聞くと、ああそういうのを笑い飛ばすことも振る舞いとして大事なのねと少々困惑してしまったりしてたわけで今後日向坂でもなかなか選抜されない子が出てきた時にどう受け止めていくのかは気になる。

年功序列、右肩上がりの給与体系が崩壊した日本で「働かないおじさん問題」が顕在化して久しい。給料に見合うパフォーマンスをできないおじさんでも日本社会は雇用が強いので正社員を辞めさせるのは余程の問題でもないかぎり不可能。若手は順番がまわってくるのをひたすら待つだけだった。ただ、そんな閉塞感のある日本の一般企業の世界とは真逆なのがアイドルの世界。人気があれば1年目でもセンターを務められるし、人気がなければ初期メンでさえも冷遇される。ぼくらはそんな図式をモー娘。やAKBなどで散々みてきた。それは坂道も例外ではなく、平手一強だった時代が終わった途端、あっという間に2期生以降がグループの中心になり、1期生は急激にベテラン感やお局感が強くなってしまった欅坂がまさにそうだ。その空気の行き着く先は新陳代謝、世代交代、というものだ。そしてそれは全員選抜を貫いてきた日向坂でも今後は起こりえる「空気」だ。いつまでキャプテンのジェネレーションギャップを皆いじれるのか。いつまでヤングだのアダルトだのチーム分けしてられるのか。どうなのだろう。

今回ネットでは「そろそろ次のセンターはひよたんじゃないか」なんて声も上がっているのを見たが、確かにまだ一期や二期でシングルのセンターをしていない人から選ばれたとしたらここまで僕もモヤモヤしなかったかもしれない。でもアイドルグループのセンターとは論功行賞で選ばれるモノではなく人気と実力で勝ち取るものなのねという当たり前の事実をあらためて思い知らされた。正源司はそういう意味では4期のエース中のエースで今後、かつての長濱ねると柿崎芽実の2大センター時代のように同期の藤嶌果歩と共に、王道アイドル的フロントとして長く日向坂を代表するセンターになるだろうと思う。彼女の資質は文句なしだと僕も思う。

それでも。

そうやって抜擢された人がいるということはその逆に排除された人もいるわけでそうした選ばれなかった人の内心を考えるとひとりのおじさんおひさまとしては正直胸が痛い。もし今回の選抜結果で落ち込んだり考え込んだりすることがあったとしてもどうかモチベーションを維持し、チーム内で自分にできることを愚直にやり続けてほしい。五輪メンバーに落選したかつての絶対的エース伊藤美誠がゲームに出ている後輩たちにコートサイドから大声でアドバイスを送っている姿を見て胸が熱くなった人は僕だけではないと思う。それぞれがそれぞれの役割を果たすこと。今はそれしかないよね。森本茉莉のブログなど見てもそんな使命感を感じるしメンバーはだれも皆前向きに受け止めようとしている事は伝わる(そりゃそうだよね)
とはいえ個人的にはまなふぃやおたけのブログは胸が痛んだが。

それにしても。

小坂の言う「獲りに行きたいもの」とは何なんだろう。セールス?動員?紅白?賞レース?いやそんなものではない抽象度の高い概念的なものなのだろうか・・。

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