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こさかなが帰ってくる(付記0307)

誰もが異論ないであろう「かわいい」女の子が、なぜか心と身体の奥深くに人知れずストレスを溜めることに対して僕ら凡人はあまりにも想像力が足りない。ただかわいいだけではなく子供の頃からの夢だったアイドルになれたのだ、何の悩みがあるというのだ、そんな風に思ってる人も少なくないだろう。悲しいくらい僕らは美人とか優等生とかの心中に共感することができない。たいしてモテたこともなければジャニーズのアイドルになれるほどかっこよくもなかったし甲子園で活躍できるような高校球児でもなく東大を首席で卒業するような秀才でもなく、要するに「特になにももっていない」人だったから。

だから、小坂が休養に入った時、その理由については想像するしかなかったが想像しても想像しきれないのは単に僕らの想像力が貧困なだけではなく、そもそも同じ境遇になったことがない以上、まるでノーヒントで超難問クイズに挑戦しているような状態に陥ってたと言える。

おひさまはまず長濱ねるを早々に失った。そもそも彼女のためにつくられたチームなのに彼女がいなくなった。兼任解除して専念するはずだった欅坂からも消えた。でもそれは想像できた。欅坂に蔓延するイジメの噂は僕らの耳にも届いていたし、文春砲をはじめとした週刊誌の攻勢で彼女の恋愛スキャンダルの存在も知っていたし、「欅か男かどちらかをとれ」と言われて男をとったとまことしやかに書かれていたが、ああそんなもんだろうなと思ってたから。

それから柿崎芽実を失った。執拗なストーカー行為が原因だという。アイドルになりたかった女の子がその道をあきらめざるを得ないほどの壮絶なストーキングとははたしてどんなものなのか。なので卒業理由には納得できた。井口の脱退も男性関係だけが理由ではないだろうけど、もともと年長の彼女があのグループで自分の立ち位置を最後まで見つけられなかったであろうことは想像に難くない。

そんな風にどれも理解や納得はできたが、小坂の休養はまるでわからなかった。 写真集もヒットし、映画やドラマなどで見事な演技も見せ、これからその未来はバラ色に見えたのだが本人だけに見えていた未来は決してバラ色ではなかったということか。結局のところ何がなんだかよくわからないまま、僕らは彼女の復帰をひたすら待った。そしてこのたびようやく復活の声が上がったわけだ。

いまさらなんで休んでたのかなんて特に聞きたい気持ちはない。できれば無理せずひなあいでもあまり張り切らずただニコニコしてくれてればいいからさと思う。 若林氏も小坂を鍛えるためにあえてやってたであろう愛のムチの「はい、もう一度、小坂」の無茶ブリも復帰後は控えてあげてほしいし、なんなら大喜利やモノボケなどの企画参加もバラエティ班からの選抜制にしてあげてほしいくらい。小学校の頃、体育の時間にいつも木陰で休んでた女の子がいたけど、今ならそれをズルいとは言わないからさ。僕らだって少しは大人になったんだから。

いずれにせよこれで東京ドームに全員揃っていけるのであればキャプテンも一安心だろう。そのライブはいまやテレビで見ない日はない日向坂46の現在の集大成になるであろうことを期待しています。

付記:ひなあい見てたらなんと新メンバー募集。坂道グループの中で唯一、選抜制をとっていない日向坂も人数がこれ以上増えたら取り入れるのかな。もしかしたら日向坂はこれで乃木坂のような大所帯になってより強化されるのかもしれないけど今の仲の良さや雰囲気の良さが少しでも失われることにならないか不安。ネガに考えるなという論調もネットで見かけたけどこと日向坂に関してはポジに考えられる方が謎。坂道と名乗っているけど明らかに他の2つとは違うかたまりなので。

小坂の復帰は喜ばしいけど、一軍と二軍に分かれてシングル出したりテレビに出るようになったらそれはもう日向坂ではない。全員参加。それしかない。

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