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退院後 17w流産の原因


乳腺炎

退院したのは午前中だった。その日は体調の変化もなく、入院中と同じくどこも痛い場所はなかった。
次の日くらいから胸に違和感が。胸が熱い、硬い。胸全体が筋肉みたいにカチカチになった。夫と母にも触ってもらい、異常を確認してもらった。
母から冷やそうと言われ、小さめの保冷剤を両胸につける。
退院から2日めには更に胸が硬くなり、石みたいだった。腕が上がらない。ズキズキと痛んだ。ほんの少しだけど母乳も出た。保冷剤も2時間で溶けてしまうほど胸全体が熱かった。

全く同じものかわからないけど、このとき母に借りたグンゼのブラが良かった。締め付けはないのに胸自体を支えてくれて、生地の伸びが良いから保冷剤を詰め込むことができた。

退院3日目がやっと平日だったので病院に電話すると、「とにかく冷やすしかないです・・・!」と言われる。
入院中カバサール錠という母乳を止める薬を飲んだが、私が持病で飲んでいるステロイドのせいで薬の効果が弱まっているのかもしれない。
でもカバサール錠は追加処方ができず、今は冷やして、胸の硬さがなくなるまでお風呂は控える(シャワーはOK)ようにしてもらうのが1番ですと電話口で説明された。熱はなかったので診察に来てもらう必要もなし。

言われたとおりにしていたら、症状が出てから4日めからは保冷剤が要らなくなり、約1週間かけて胸が柔らかく戻った。

退院後の診察①

退院から1週間後、経過観察の診察があった。
この日は出血量、子宮内の診察がメインでどちらも問題なかった。診察自体も痛みは感じず。
また、私が突然破水した原因は子宮内感染の可能性が高いとのこと。病理の結果が翌週に出るため、次の診察で結果を教えてもらえる。

以下、この日の診察で聞いたことなど。先生は私と夫の顔を見ながら、どの質問にも丁寧に答えてくれた。

  • 突然破水した日は強い便意を感じて踏ん張っていて、そのままトイレで破水した。踏ん張っていたのことが破水を起こしたか?⇒踏ん張っただけで破水は起こらない。便意も、おそらく陣痛だったと思われる。

  • どれくらいで生理が再開されるか?⇒人によるが、今回の週数でのお産であれば大体1ヶ月程度で生理が来ると予想される。

  • 妊娠15週に救急車で運ばれ、泌尿器科で採血をした。その時点では赤ちゃんも元気だったが、採血結果では炎症の値が高かった。そこで既に子宮内感染していた可能性はあるか?⇒白血球、CRPの値だけでは子宮内感染を起こしているかどうかはわからない。値が上限より高かったとはいえ、やや高い程度だったし、赤ちゃんの心拍が確認できていて大きさも問題なかったから産科診察は介入する必要がないと判断したのは妥当だった。

  • 性行為はいつからして良いか?⇒お母さんの体調やメンタルに問題がないとお母さん本人が思っていれば、しても大丈夫。コンドームによる避妊は必要。

退院後の診察②

①の診察から更に1週間後。
この1週間で私は不育症についてたくさん調べた。
赤ちゃんはスクスクと育っていたのにどうして死産になったのか。
妊娠12週以降の流産は母体が原因であることが多いという文章も読んだし、私は指定難病で(この病気では症状が寛解していれば、妊娠出産自体は問題ないとされている)、妊娠15週にも救急車で運ばれる騒ぎがあったりと、見た目は普通でも体内はいつもてんやわんやしていた。

誰からも私のせいだとは言われていないが、赤ちゃんは悪くない、絶対、私に原因がある。そう思って、鬼のように調べていた。

その中でも厚生労働省の資料と、杉クリニックの資料を読み漁った。特に杉クリニックの以下記事は、私の状況と酷似していた。

夫に印刷を頼んで、夫にも読んでもらい、上2つの資料を先生にも見せて診察のときに質問しようと話し合った。

病理の結果は「絨毛膜羊膜炎」だった。
病理結果は持ち帰ることができず、先生のPCを見ながら説明を受ける。
緊急入院の時点(赤ちゃんはまだ生きている)で炎症の値が非常に高く、完全破水を引き起こしていたし、赤ちゃんは空に還る運命だった。


以下、この日先生に聞いたこと。相変わらず先生は私と夫の顔をしっかり見て、どの説明にもしっかり納得のいく回答をくれた。

  • 妊娠初期から少量の不正出血がずっとあった。血液凝固検査や抗リン脂質抗体の検査を受ける必要はあるか?⇒病理結果では血腫も血栓もなかったので、検査の必要があるとは言えない。強い希望があればもちろん検査はできるが、絨毛膜羊膜炎はどの妊婦さんにも起こる可能性があり、原因不明であることが殆ど。妊婦健診でも、頸管の長さや不正出血について問題ない範囲であることを確認している。

  • 妊娠中にコンドームを着けて性行為をしたことが2回ある。それが子宮内感染を引き起こした原因と言えるか?⇒言えない。コンドームを着けていれば妊娠中の性交渉が流産を引き起こす原因になるとは断定できず、可能性は極めて低い。

  • 次の妊娠はいつからか可能か?⇒生理を1回見送れば、そのあとは避妊をやめて問題ない。

文章にするとスッキリしてしまったが、30分以上、夫と私で質疑応答をした。血液凝固検査や抗リン脂質抗体の検査については診察までの期間も含めて悩んだ。
が、先生の話を聞いた夫がキッパリと「やらなくても良いと思う!」と言ってくれたので、やらないことに。
私は、心のどこかでその言葉を期待していたんだと思う。

これで産科の通院が無事に終わった。
最後の通院は診察なしで、病理の結果を聞いただけだったから診察代が220円でビックリした。安い。






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