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関係代名詞と関係副詞

高校生がよくつまづくポイントの1つです。例題を見てみましょう。

例題:空欄に入る適切な単語はどれか。
I like the shop ( ) I went yesterday.
1.what 2.when 3.where 4.which


私のフォロワー(主に大学生)にアンケートをとってみるとこんな結果になりました。

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ー答えー
3.where

3人に1人が間違えていました。それほど関係代名詞と関係副詞は違いがわかりにくいことがわかりますね。

ー解説ー
「私は昨日行ったお店が好きです。」という意味になるのはわかると思います。

まず1.を試してみます。
ここでのwhatは「先行詞を含む関係代名詞」と考えられます。つまりwhat一語でthings whichと同等に扱うことができる関係代名詞です。すると今回はすでにthe shopという先行詞が存在するので不適だとわかります。

次に2.を試してみます。
可能性としてはwhenが関係副詞か接続詞です。関係副詞の場合、先行詞は時に関するものでなくてはいけないので違うとすぐわかります。接続詞の場合文法的には問題ないのですが、「私が昨日行ったとき、私はその店が好きです。」となり意味が通じません。特に時制に違和感があります。よって不適です。

最後に3.と4.はまとめて解説します。
ここで本題の関係代名詞と関係副詞はどう違うのかについてお話します。

関係代名詞では、関係詞節の中になにか名詞(主語/目的語/所有代名詞)が欠落している、つまり「不完全文(5つの文型のどれも満足しない)」になっています。一方で関係副詞では、関係詞節の中に副詞が消えている状態になっています。副詞は文の要素には含まれないので「完全文(5つの文型のいずれかに該当する)」になっています。

これをもとに問題文を見てみましょう。
関係詞節は
I went [there] yesterday
です。goは自動詞で第1文型を作ります。省略は副詞のthereなので今回はS=I, V=wentで第1文型を満たしている、つまり完全文になっています。したがって関係副詞whereを選べばよいことになります。

ちなみにもし問題が
I like the shop ( ) I visited yesterday.
1.what 2.when 3.where 4.which
だったらどうでしょうか?

今度は関係詞節が
I visited [ 目的語 ] yesterday
ですね。
visitは他動詞で第3文型を作ります。ところが目的語である名詞がありません。つまりこれは「不完全文」です。したがって選ぶべきはwhichになるのです。


このように一語変化するだけで英文の文法的な状況が全く変わってしまうものです。これをなんとなくで考えていてはきっとまた間違えてしまいます。関係詞節の中で消えているものが「名詞」なら関係代名詞、「副詞」なら関係副詞だと意識すれば完璧です。

最後に練習問題を載せておきます。


練習:空欄に入る適切な単語はどれか。
I will come back to the town ( ) I lived before.
1.where 2. which

(答えは下の方にあります。)










答え
1.where

解説
関係詞節は
I lived [there] before
で副詞thereが省略。

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