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東京大学で働いて半年が経ちました

以前の転職の投稿からだいぶ経ちましたが、通勤定期券の日付を見ながら「あ、半年経ったのかと」気が付きました。

noteの投稿履歴を見ると間にポエムみたいな投稿がありましたが、これは詩っていいよねって最近思ってるって話を聞いて詩的な頭になった時に見た景色です。(これを読んだ方から「げんきにやってる??」って声をかけてもらったりして、最近の様子をあまり書いてないことに気がつきました)

Twitter改めXのほうではしばしば #今日の東大クエスト というハッシュタグを使って、目新しい職場における新発見を投稿したりしていました。ご興味ある方はご覧ください。

自分の備忘としても4月からどんなことが起こったか少し書き出しておこうと思います。

研究室の自席を整えました

私は担当する情報学環オープンスタジオのほかに工学部情報理工学系の苗村研究室にも席があります。オープンスタジオはグループワークなどにはいいですが、一人で作業しているとやや広すぎます。
そして東大のさまざまな事柄に対して疎すぎる(例えば時間割ですら)私が一人でいて何もいいことがないので、なるべく研究室に居るようにして学生さんたちや他の先生方から情報を得ながら東大に慣れていきました。

オープンスタジオでは座ることが多いため、研究室の机は最初からスタンディングの高さで組んで、座らずに仕事をしています。当初は綺麗に過ごしていたつもりですが、今やパソコンや機材に埋もれてやや本性が現れかけているので、半年目の大掃除をしようとこれを書きながら考えています。

駒場の授業に赴きました

私の担当業務として、前期に開講されるゲームデザイン論という授業があります。普段は本郷に通勤していますが、この授業のある日は午後から駒場に移動する必要があります。同じ大学のキャンパスなのにかなり雰囲気が違うのに面白さを感じつつ、1・2年生の授業を実施しました。ゲストの講師をお招きする形式のため私が講義をするわけではないのですが、毎回授業がお届けできるようにといった緊張感がありました。

この授業が終わり、夏休みに入るとふっと時間が作れるようになるのでこの間色々研究活動を進めるのだなと感じたりしました。

授業のアーカイブはこちらから→(1)(2)(3)(4)

知人に助けられました

以前MakerFaire界隈で「筑波関係者だ!」と思ってお声がけしたり、SNS等で繋がっていた木村正子さんが東大で働いていると知り早速訪ねました。T-BOXという工学部建築系の建物にあるFabスペースを熱心に運営されていました。ここで過去形なのは10月から青山学院大学にご栄転ということで、もう少しいらっしゃる間にスペースなど利用しておきたかったとちょっと後悔。でも、全く知ってる人が居ないという状況ではなくいろんなところを紹介していただいて入りたての私をかなりブーストしてくれたのでとても感謝しています。

学内施設を使ってイベントをしてみました

私の所属する大学院情報学環には学環コモンズという共用スペースがあり、その一角のスペースを借りて「縄文土器を愛でる会」という勉強会を学外の方と一緒に行いました。私が小学生の時に身につけた縄文土器の縄目模様の付け方も役に立ちました。

岡本太郎も日本美術史の原点であるといった縄文土器ですので、どこかで研究活動に関わることでしょう。(一応研究活動に準じた活動に使ってという規約があるので念のため)

学会に入りました

てっきり学会はこれまでも割と身近に感じていた情報処理学会あたりに入るのかなと思っていたのですが、出してみたい研究大会の開催が先にあったため一つ目の学会として日本VR学会に入会しました。

VR大会と呼ばれるイベントで論文とポスター発表およびデモを展示して、学会ですべきことを一通りやってみたような状況です。出してみたくなったのは、開催地が八王子で通えそうだったことや研究室の学生も発表するためでしたが、ここでもいろいろ学生さんにはお世話になりました。

ほんと自分の学生時代の専攻は美術系ということもあって、研究室、ゼミ・研究活動、学会といったこと全てに勘が無く見様見真似で体験しながら学んでいるといった状況です。

ここでの発表は、自分の勘が働く筈だと判断してVRを用いた美術鑑賞についてまとめてみました。美術での師匠の一人篠田守男の作品を対象にしたこともあり、論文といった形式や学会のお作法的なところに気を向けられたかなと感じています。そしてさらに特筆すべきは、一緒にデモの制作をし論文を書いた相手がかつて私が開催していたプログラミングワークショップに参加していた武田さんということかもしれません。

こちらの研究は引き続き深めていけたらと考えていますので、お読みいただける方やご体験いただける方はお気軽にお知らせください。

研スタ落ちました

順調そうに見える新しい仕事ですが、自らの提案で科研費申請の機会となる研究者スタート支援に応募して、残念な結果となりました。

フィードバックを見ると、私の研究者としての評価が低いのが主で、確かにこれまでアカデミアになんの足跡も残していないことは明らかなためすっぱり諦めることができました。これから経験を積んでいきたいと思います。

しかし研究者番号が発行されはしたので、今まで眺めるだけだったResearchmapなどにページが作れたのは嬉しかったです。(ここの更新もしないといけませんね。忙しい…)

小沢健二さんの講義に参加

一部のファンの間では話題になったようなのですが、東大の卒業生でもある小沢健二さんが「イメージの影響学」という講義をするという情報が舞い込みました。場所は駒場キャンパスで、当初募集は東大関係者のみと偶然にもこうした機会を得ました。(私は彼自身もそうですが彼がやっていたフリッパーズギターというユニットや相方の小山田圭吾さんの音楽を好んで聴いていました)

抽選等もあったようですが見事当選して貴重な講義を受けてきました。講義とは名ばかりのコンサート的なイベントでしょ?と最初は期待していましたが、みっちり3時間の講義をお手製の教科書をめくりながら進め、30分ぐらい音楽も楽しみ貴重な体験をしました。

国際学会に出張してきました

今回は発表はなくリサーチ目的でしたが、研究室の学生に同行しFabLearn / Constructionism 2023という学会に参加してきました。

学生の研究テーマや私の元々の活動に深く関わりある学会で、発表者の中には知己も多く学生の初のリアル学会のアシストを十分にできたような気がしています。(ここ数年の国際学会はほぼZoomだったそうで、こうした場は初めてということです)

私自身収穫も多く今後の研究活動の方向づけにも役立ちそうです。またちょっとしたきっかけで参加者の間で面白いことが起こったので、このnoteとは別にまとめるつもりです。

ようやく半年がかりでまとめました

今後の情報

通年の授業で関わっている、東京大学制作展という展覧会が11月中旬に控えています。一般公開されるイベントになりますので、ぜひ足を運んでやってください。

また、お昼頃めがけてきていただければ職場のご案内とランチをご一緒できる余裕はありますので、時には学生も交えながら色々な方にあそびに来ていただきたいです。(なんせ私の関わるプロジェクトは人間とあそびをキーワードにリサーチしていますので…)

今は銀杏の実がたくさん落ちていますが、そろそろ一面黄色い落ち葉の絨毯になることでしょう。

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