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作品制作と労働時間


こんにちは。QoiQoiの大橋悠太です。
今回は作品制作をする事と労働時間について考えを整理したいと思います。
大体10分程度を目指しています。
ではいきます。

目次
1、作品を制作することは労働か?
2、時間を掛ければいいというモノではない。
3、現実問題、時間を掛けたヤツの方が成長する。
4、まとめ


1、作品を制作することは労働か?
僕らアーティストの仕事は厳密言うと労働なのか? と疑問に思う点があります。そもそも作りたいから作る。制作の目的は売ることではなく、作る行為そのものにあったりします。そんなアーティストの仕事は、他者に自分の時間を割いて対価を貰う〈労働〉と一線を画すようにも思われます。僕はまだまだ駆け出しのアーティストですが、一日10~14時間くらいは作品に関して作ったり考えたりする時間に当てています。
労働基準法に当てはめて考えたら一瞬でアウトです。舞台の稽古だって6~8時間稽古して時給なんてありませんし、それを1か月続けたりします(頭がおかしい!)。
でもその時間の中には、誰かに時間を奪われているとか自分の人生を後悔する時間は一瞬もありません。少なくとも僕は。
でも現状はお金にはつながっていません。そういった意味でも労働なのか疑問ですが、どうやらいま世間ではこの問題にぶち当たって悩んでいる人が多い(昔からあったけど表面化しなかったともいえるかも)ように思います。
ここで解決策を提示するつもりはないのですが、一つ言えることは【自分の目標や夢をかなえるために最適な乗り物(手段)を選んでいるのか】と言うことです。
僕の話をします。
僕個人の夢は現在「作品制作を通じて世界をより良い方向に変えていく」ことです。漠然としていますね。この大きな夢に向かって、現在制作中の作品「Scrap and…?」では【原発】をテーマにその認知や問題を可視化して、観客と共に考える空間・作品作りを目標にしています。一言で言えば「作品制作を通じて世間(日本)の原発の認識を変える」です。これが夢への一歩になる(する)ので一日14時間も使える訳ですね。


2、時間を掛ければいいというモノではない。
今度は他者について考えてみます。
例えばある俳優がいたとして、その人の夢は「有名演出家○○さんの作品に出演すること」だとします。その為に小劇場で下積みをして技術を磨いている。この時に考えなければならないのは、目の前には【幾つもの乗り物(手段)】が存在していることに気付けるかです。
実際出演を勝ち取る手段は無数にあります。
「技術を磨き、声を掛けられるのを待つ」というのも、もちろん間違いではありません。
ただ、例えば○○さんのこと徹底的に調べ上げて「よくキャスティングしている事務所に所属する」、「共同で制作しているプロデューサーさんのスクールに通う」、「○○さんがよく顔を出す飲み屋で待ち伏せて仲良くなる」なども出来ますし、そもそも○○さんが小劇場を観るのか、観るならどの界隈・ジャンルが好きか、観ないなら別の手段で認知を獲得を目指す(YouTubeやライブ配信)という手もあります。
このように自分の夢に到達するためには、どの乗り物に乗るのが最適なのかを、自分の現在の状況に合わせて、都度検討し場合によっては乗り換えなければいけません。
でなければ無駄に時間を浪費して、「これだけ頑張ったのに数ミリしか進んでない!」なんてことになりかねません。

常に自分の夢に向かって前進できる乗り物を選んでいるのなら、辛い環境も乗り越えられるのではないでしょうか?
くれぐれも、「劣悪な環境にいることを許容しろ」、「それはお前の責任だ」などというつもりはありません。これが最善と思った乗り物が実は欠陥だらけで巻き込まれ事故なんてことはザラにあるし、その責任はそんな状態で運転している責任者にあります。
多くの人がご自身の環境に対して不満を持ちながら生活をする中で、少しでも改善できる可能性があるとすれば、一度自分と向き合い「夢を実現するためには、この環境・乗り物(手段)で良いのか」を検討することではないでしょうか。
まだ夢がない人ならば、「この環境・乗り物(手段)は自分に合っているか、ここで満足しているか」検討してみるだけでもいいと思います。
もしかしたら今よりもっと良い乗り物が見つかるかもしれません。


3、現実問題、時間を掛けたヤツの方が成長する。
では、ここから先は自分の夢に最適な手段を選んでいる人が当たる壁について考えたいと思います。
どれだけ時間をかけても実らない努力はある。その時は「努力の仕方・方向が間違っている」か「シンプルに才能がない」か。そのつらい現実を突き付けられることになります。ただそれも、ある程度まとまった時間を努力に費やした結果、分かることだと思います。そしてその時間は早く分かれば分かるほど、方向転換のタイミングも早くできます。50代でわかってしまうと、もちろん方向転換はできますが、その選択肢が30代で気が付くよりも少なくなるのは事実です。
タイトルの通り、現実問題として進むべき方向が定まっている人間は、時間をかける程成長する。そしてその時間はやっぱりある程度若いうちでないと確保できない。
そしてその時間が一日8時間きっかり〈労働〉している人と、14時間〈制作〉に当てている人間では、差が明確になってくると思います。なので僕は今できる限り時間を確保しようとしている。
これを読んでいるアナタはどうでしょうか?


4、まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございます。
努力をする、考え続ける作業は難しい。ただただ、辛く厳しい。今の僕は自分が好きじゃないことも一緒に頑張らないといけない。そしてまだまだ毎日14時間頑張り続ける体力もついていない。動かない手足をどうにか動かし、それでもこの先に、夢につながる・つなげると信じるからこそ行動できています。
僕自身まだ駆け出しで、こんな偉そうなことを言っている僕が、今後どのように成長するのか、挫折して全然違うことを言い出すのか、ぜひ見守って笑ってやってください。ただ少なくとも掛けた時間に見合うだけの答えを出していくつもりです。
そういった意味でも、今後ともチェックよろしくお願いいたします。
ではまた。

QoiQoi 大橋悠太


QoiQoiプロフィール
2018年2月9日に大橋悠太と吉次匠生によって結成されたアートユニット。 当初はano(アノ)として活動していたが、2020年10月1日より団体名を改めQoiQoi(コイコイ)として新たな活動を始めている。

また、「想像力を創造する」をモットーに演劇、映像、インスタレーションなどさざまな分野を飛び越え作品制作を行う。団体名のQoiQoiもquality of imaginationが由来である。 また、社会問題から個人の体験まで幅広い事象を可視化し、常に観客に「当事者性」を提示する作品作りが特徴である。


このnotoでは作品制作を中心に被災地のことや原発のことその他思ったことなど読んでくれている人へなるべく為になるような記事を書いていけたらと思います。
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