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リアルタイムレプリケーションとは|自社に合ったデータの保護と活用方法を選ぼう

レプリケーションとは、メイン機となるサーバーのデータをサブ機に複製させる機能のことです。レプリケーションをとっておくことで、ビジネスの重要なデータやサービスを最短時間で復元させることができます。

レプリケーションのイメージ

レプリケーションの種類

レプリケーションと聞いてどんな動きを想像しますでしょうか?レプリケーションの動きとしていくつか考えられるものがありますので、まずはこの点整理していきたいと思います。

トリガーベースの区分

まずはトリガーベースの区分です。

  • スケジュールド レプリケーション:特定の時間、例えば業務が完了した夜間にデータの同期処理をするために、夜22時にレプリケーションを開始するような方法。

  • リアルタイム レプリケーション:ファイルの書き込み、変更が発生した際に、順次変更が発生したファイルや、ブロックをレプリケーション先へ同期する方法。

同期単位の区分

次に同期単位での区分です。

  • ファイルベース レプリケーション:ファイルの書き込み、変更が発生した場合に、ファイルベースでの同期を行います。シンプルで簡単なレプリケーション方式ですが、例えば、大きなファイルの一部のみが変更されたような場合にもファイル全体を転送、同期する必要があるケースが多く、同期コストが比較的大きいことがあります。

  • ブロックベース レプリケーション:ファイルの書き込み、変更が発生した場合に、ブロックベースでの同期を行います。変更が発生したブロックのみを同期するため、データ転送量を最小とすることができます。ZFSやBtrfsのようなCOW(Copy On Write)といった動きをするファイルシステムとスナップショットを組み合わせて実現されることが多いです。

というのがざっくりとした区分ですが、リアルタイムレプリケーションはさらに2つの種類に分けることができます。

リアルタイムレプリケーションの区分

  • "リアル" リアルタイム レプリケーション:同期元にファイルを書き込み終わったら、そのタイミングで同期先にもファイルが同期されています。

  • "リアルタイムキューイン" リアルタイム レプリケーション:同期元にファイルを書き込み終わったら、そのタイミングではキューに同期タスクだけをインプット、スケジュールし、別途走っている同期スレッドがキューの同期処理を行います。同期先にデータが同期されるには多少時間がかかります。

※名称はざっくりイメージから私がそう呼んでいるだけです。イメージだけでも伝われば。

QNAPがサポートするSnapSyncとは?

QNAPがサポートするSnapSyncは、ブロックベースのレプリケーションとなります。そのうえで、スケジュールド レプリケーション = "スケジュール付きのSnapSync"と、"リアル" リアルタイム レプリケーション = "リアルタイムSnapSync" をサポートします。

SnapSyncのイメージ図

こちらがSnapSyncのご紹介ページですが、こちらで2つのモードをご紹介しています。主に、メイン機とサブ機のネットワーク帯域が十分に確保できるかどうか?で使い分けを推奨させていただいております。

リアルタイムSnapSyncは、メイン機とサブ機を25GbEなどの高速なネットワークで接続、レイテンシ的に10ms以下となるような場合にご利用いただけます。メイン機に「書き込みが終わったと同時にサブ機にも同期が完了している」非常に高速な同期方法です。万が一、メイン機が故障してしまったような場合でも、すぐにサブ機に切り替えて業務を継続いただくことが可能です。

スケジュール付きのSnapSyncは、距離が離れていてレイテンシが10ms以下にならない、リモートサイトへの同期が行いたい。という場合に使っていただく選択肢となります。5分~60分という感覚で同期タイミングを選んでいただくことが可能です。

どちらにも共通のことですが、ブロックベースのデータ同期となっていますので、ネットワーク帯域に与える影響を最小にしたうえで、データ同期を行っていただくことが可能です。

リアルタイムで同期したデータの活用

QNAPではリアルタイム同期したデータの活用方法の一つとして、CDM(コピーデータ管理)を推奨しています。リアルタイムで追加されたり、編集されるデータ群を使ってデータ解析を行うと、どこの時点での解析結果なのかわからなくなったり、データ分析のために同期パフォーマンスが落ちてしまったり、といった問題が出てきます。

QNAPのNASでは「インスタントクローン」という機能をサポートしています。この機能を使っていただくことで、同期パフォーマンスを落とさず、インスタントクローンをとった時点のデータで解析することが可能となります。

データはため込むだけではなく、どう活用するか?という点まで考える必要があります。IoT機器などからのデータを取りためている皆様、ぜひQNAPのSnapSync機能もご検討ください。

また、「リアルタイムで同期できるストレージが必要」という方も是非ご検討ください。

世界有数のNASメーカー、QNAP株式会社の公式noteです。