周知されるべき「香文化」 香木の枯渇

6年ほど前に香木に出会い
当初は特に興味を持たなかったのですが仕事柄
香木と向き合う事が多く
いつの間にかもっと知りたい、香文化をもっと広めたいと感じるようになりました。

私が思うに「香道」や香木を知らない人があまりにも多いと感じます。
実際に本屋で香道の書籍を探そうとすると「華道」「茶道」の書籍は大量に置いているのですが、「香道」の書籍はあまりにも少ない、、、

「香道」は日本三大芸道の1つであり、多くの人に継承、認知させるべきだと考えているのですが、実際にはそうではなく狭く深くといった認知の仕方を「香道」自らが選んだ道であると書籍などで拝見する事が多いです。

その理由は香木という未知の生物が大きく関わっていることは間違いない

「香道」では必ず香木(沈香)を使用します。
しかしこの沈香は自由に大量に生産できるものではなく
長い年月をかけ、厳しい環境を奇跡的に乗り換えた場合にのみ香りを放つ沈香が誕生します。

私は実際に現地へ行き採取などはした事がありませんので
あくまで学んだことや推測の範囲で述べさせていただきますが、現状ほとんど新しい香木は採れていないのではないか?、さらにはひと昔前より香木の消費スピードが早くなっていると考えております。

大きな理由としてはやはり昨今に起きた中国人による香木の爆買いでしょう。

日本と中国では香木の使用用途が異なり

・中国
良品はすべて彫刻品、数珠となり高値で売買される
最近は香りを楽しむという文化もできつつあるらしい

・日本
良品は「香道」で少量ずつ使用

簡易的ではありますが、これだけでも消費スピードが違うことが伺えます。

ここでなぜ「香道」自らが周知されることのない道を選んだのかがポイント
となってきます。
「香道」で使用される沈香は半永久的に生産できるものではなく、日々枯渇していく【限りある生き物】であるため、多くの人が「香道」を知り香木を焚く習慣を身につけた場合、必然的に消費スピードが上がり、ただでさえ維持の難しい香木の需要と供給のバランスが崩れると考えられるため「香道」は周知されることのない道を選んだのではないかと推測する事が可能です。

中国人による爆買いにより事態は深刻化
多くの良質な香木が中国へ渡りました。
それも仕方のない事でしょうか?
香木のg単価があまりにも跳ね上がったため多くの香舗はお金欲しさで中国の方に売ってしまった事でしょう。
お金というのは怖い、、、
人の判断を鈍らさせる凶器
現に私も判断を間違った一人でございます。

それでも私は「香道」や香木、日本の香文化をもっと周知させるべきだと考えていてまずは友人に聞香して頂いて反応を探ったり、どのようにしたら興味をもってもらえるかなど試行錯誤を繰り返しています。

もし香木が枯渇してしまったら新しい「香道」を確立させれば良い
それくらいの覚悟で「香道」をもっと周知させるべく動いてみても良いのではないか?などと思ったり、、、








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