MBAの必要性について

MBA学習中によく言われた「不要」の言葉。これには結果として不要と言っているけれど実は言っている背景が違うので厳密に言うと違うと思うのです。ざっくりわけると

・MBAを持たないまま会社の中で偉くなった人:日本の会社に多いかな

・ベンチャーで成功して、そんなの意味ないと言ってる人:まあそりゃそうでしょう

・著名人で成功してそんなの必要ないと言っている人:まあそりゃそうでしょう

・勉強したはいいけど今の仕事や将来の目標に直結しない人:なぜMBAを選んだ

・会社にいるけど勉強する気もないし、MBA取ったくらいで差をつけられたら困る人:論外

●まずMBAとはなにか
MBAと一口に言っても、最近ではITやら組織変革やらの分野にも手を出したりしています。歴史はものすごく古いのですが、基本的MBAとしてイメージするものは、フィリップコトラーさんとマイケルポーターさんのマーケティング理論から出発していると思うのです。で、お二人が何をされたかというと、企業の成功事例から共通項を見つけ出し、それを構造化したんですね。だから、個人的にMBAは大企業のマネジメントにフィットしやすくて、「ただどの会社も最初はベンチャーから成功しるじゃん」ってことで考え方としては起業する際にも通じる部分はあるよね、と起業したい人にも人気なんだと思います。

●成功者に必要な学問か
すでに成功している会社を分析して作った学問なので我流で成功した人には必要ないかもしれません。ただし、失敗の事例を数多く踏まえている学問で、盛者必衰を常に唱えています。なので絶頂期で浮かれている方にも実は役立つかもしれませんが、まあ、今成功している人が「勉強したら?」と言われても「は?誰に言ってるの?」と返ってくるのだと思います。

●そもそも学問なので、実践する時点でセンスは入っちゃいます
座学もケーススタディも実践してこそなので、実践するとその人となりが出ます。だからそこで差は出ると思います。だからと言って全く意味ないとまで言われるとそれはどうかと思うのです。やっぱりないよりはあった方がいい知識だとは思うのです。ただ、最初にも述べていますが、比較的意思決定に時間をかけて会議で云々言う余裕がある企業向けっていうのはあると思います。即決即断のビジネスで、「このビジネスプランを分析して」とか本当はやった方がいいと思うのですが、そうもいかない余裕のなさもあるにはあると思うんですね。で、成功した人の多くは、ほぼ経験と勘できているので余計に使えないと思うんじゃあないでしょうか。

●ここまできて言わんとしていることが
大企業にお勤めの人で将来のし上がりたい人には知識として持っていて損はないと思います。特に海外にグループがある企業なんてとりあえず持っていて当たり前の空気がありますね。

●さらに言えば
海外で研究が進んでできた学問ですが、日本にはトヨタというそのやり方がそのまま1冊教科書になっている会社があるんですよね。それを海外の方が注目しているという皮肉な事態に。中部地方にエリートを集める高校を作ったみたいですが、それも大事ですけど、もっと万人がトヨタの成功事例を学べるように体系化したらいいんじゃないでしょうか。10年後トヨタが生き残れるかはともかく、COVID-19化で困ってる会社を助けたり、トヨタ自身赤字を回避したりと、学ぶべきところは一杯だから、だれかトヨタ学作ってほしい。

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