2/9 卵焼きと旅の支度

久しぶりに卵焼きを作って弁当に詰めた。実家では甘みの少ない、少し塩っぱい卵焼きが出てくるが、実は僕は甘い卵焼きのほうが好きだ。卵を2つ割り、砂糖を小匙大盛り2杯、醤油を適量加えてかき混ぜる。卵焼き専用のフライパンを火にかけて温め、サラダ油を垂らして伸ばす。といた卵を3回に分けて流し入れ、まだ固まり切っていない状態でくるくる巻く。そうするとふるふるの卵焼きになる(気がする)。
卵焼き器は社会人になり一人暮らしを始めてから近場のスーパー併設のホームセンターで購入した。柄が木製でやや赤味のある、鉄製の四角い小さなフライパンだ。学生の時は弁当を作ることなんてほとんどなかったので卵焼きを作る機会もなかった。卵焼きを作ろうと思い立ったのは社会人になって1ヶ月ほどが経過した頃だっただろうか。もともと持っていた小さめの丸いフライパンでも焼くことはできたが、横に広がってしまい、密度が小さく、少々焼きすぎた卵焼きになってしまう。この卵焼き器を買ってからというもの卵焼きを作るのがすごく楽しくなってしまった。失敗することがほとんどないばかりか、ふわふわの卵焼きができるのである。自炊を続けるには自分が料理の天才だと思い込むのが一番いいと聞いたことがあるが、この卵焼き器は僕の自炊生活の継続に確実に一役買っている…

そんなこんなでぎりぎりに職場に着き、見積書の確認をしてから住宅の家具の修正とモデリング、さらに照明計画に歩を進めた。平面図に鉛筆で書き込みながら検討し、それを元に3D上に照明器具を作り込んでいく。平面的な配置だけでなく、壁のどの高さにどのような照明を取り付けるのか、ブラケットなのかペンダントなのか、何を取り付けるのか具体的に検討し、照明はシンボル化させて平面表示と立面表示を予め作っておくことで、電灯図も展開図もほぼ自動的に作成されるという目論見だ。CADのクラスとレイヤーを考えた人は本当に天才だと思う。

ものによっては3DのCADデータをダウンロードできるものもあるが、そうでないものは自分で作るしかない…これが結構大変で、でもとても楽しい作業なのだ。
施主との打ち合わせではモデリングしたものを直接見せたり、簡単なパースを作成して見せることでより具体的なイメージを持ってもらうことができる(契約にも繋がりやすい…)。図面はコミュニケーションツールとしてあるが、普段から設計に携わるなど、図面を見慣れていなければ立体をイメージできないことも多い。モデルやパースはお客様に話すときにも伝わる共通の言語として非常に便利だ(もちろん設計者にとっても分かりやすく、検討するのに必須のものになっている)。

定時を過ぎてから一度隣の市のターミナル駅まで行き、明日の特急券と乗車券を買ってきた。ついでに駅ビルに入っている無印良品に寄り、乳液を買い足し、ケーブル収納ケースを買った。恋人が使っていてすごく便利だったので…
職場に戻り、やり残した家具のモデル作成を終わらせてから帰宅した。明日は始発に乗って出かけるので寝坊するわけにはいかず、結局2時間半ほど寝た。出かける前の日の夜は、起きているには長く、寝るには短いなと思う。

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