【日記】実家

 過日、実家に帰って兄弟親嫂達甥達といろんな話をした。昔はおしゃべりだった上野兄が、思ったより話をせず、真ん中の兄が訥々とではあるが、えんえんといろんなことを話していたのが印象的だった。三十代を過ぎてからも、人は年月によって変化する、当然のことではあるけれども、身近な人として観察すると、意外というか、何か厳然としたものを感じる。顔を合わせて、昔の話を当時のようにすることは出来ても、その時間がそっくりそのまま帰ってくるわけではない、もちろん、当然のことではある。親は、不思議なくらい変化がないように感じた。実際に、少し髪の色が薄くなった程度で、会話の反射スピードや、思考の流れ、そんなものを取っても、変わったか変わらないかわからない。髪を染めることはやめている、と話していたにもかかわらず、髪の分け目のまん中あたりだけ、白とも茶とも違う色合いになっているから、そこだけ染めているのか、と聞いても、染めてない、とか、シャンプーを変えたとか、何だかよくわからないことを言われた。

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