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読書録

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#中世フランス

【読書録】ディドロ他『百科全書』4 神と王の気配が強いんじゃ

 引き続きこの本を読んでいる。
 「自然法」「主権者」「親権」の項目。これらに滲んでいるのは、王権と親権の、今とは違う、今現在の日本の社会からは想像もつかない力関係としての王権と親権の力である。主権の奥には、神の力がある、神がいなければ、王は力をもたない、神の代理として振る舞うのが王である、等々、はっきりと書かれている。その力に歪んでいて、たぶん、現在ではこれは事典としては成り立たないのではないか

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【読書録】ディドロ他『百科全書』3 フロイトと同じやり方

 1700年代という時代の風を大きく孕んで書かれた、ディドロ=ダランベールの『百科全書』。よくよく調べると、全巻書き切られた頃には発禁だか何かされていて、後半はコッソリ制作されていたらしい。その中の項目のいくつかの抜粋で構成されている、岩波文庫版の『百科全書』を今読み進めている。

 今読んでいるのが、短いけれども「自然状態」の項目。ルソーが社会契約説を提唱する際に利用した考えだ。社会、法律が生ま

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【読書録】ディドロ他『百科全書』2 哲学の変遷の記述自体に哲学の変遷を見る

 引き続き、ディドロとダランベールが編集した、1700年代に盛り上がった、百科全書を読み進みている。
 序論を抜け出し、具体的な項目としての「哲学」の項を読んでいる。
 昨日の記事では、ここに読むべきものがあるのか否か、疑問に思っていたが、いろいろな背景を思い浮かべながら読んでいると、得るものがない書物というのはないのだなと思った。ここにも、歴として読むべき何かがあった。

 序論の中で書かれてい

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【読書録】ディドロ他『百科全書』

 よく聞く、中世のフランスで起こった「百科全書派」という単語。いったい、百科事典のごときものが、一つの派閥を生み出すに足るのだろうか。昔はそうだったのだろうか。今では考えられないが。誰の、どういった全書だったのか。この単語しか聞かず、正体も立ち位置も不明だったため、想像が膨らむばかりだった。
 先日、その当の『百科全書』、本体は長すぎるのだろうか、序論と中心的項目の抜粋が、はるか昔に岩波文庫で出て

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