大学院入試(東京大学学際情報学府、総合文化研究科広域システム科学専攻)
2021年夏に東京大学学際情報学府総合分析情報学コースと東京大学総合文化研究科広域システム科学専攻広域システムコースを受験し、どちらからも合格をいただくことができました。
このnoteではこれから受ける人のためのアドバイスと、面接で何を聞かれたか、反省点について書こうと思います。私も受験する際にどのようなことを聞かれるのか不安で仕方なかったのでこのnoteがこれから大学院を受ける人の参考になればと思って書きました。
私は現在東京大学の4年生なので内部進学にあたります。また、2021年の入試はコロナの影響で両者とも筆記試験はありませんでした。来年度以降の試験形式は不明ですが、両者とも留学生が多い研究科なので海外渡航が依然として困難であれば来年以降も筆記試験はないかもしれませんね
全体的なアドバイス①ー志望教員に会いに行く
これはマストだと思います。理由としては、研究計画にアドバイスをもらえるからです。院試で研究計画を書かせる大学院が多いと思うのですが、面接ではその研究計画に対するツッコミが入ります。そのツッコミに正しく答えられなければ「おいおい、こいつリサーチ足りてないんじゃねーか」「研究遂行能力あんのか」とか思われ、評価が下がってしまいます。そこで、事前に教授にお会いして、研究計画で考えが足りてない所、もっとリサーチした方がいい部分についてアドバイスをもらうことで、より完成度の高い研究計画書を書くことができ、面接で教授の質問に答えられやすくなると思います。
全体的なアドバイス②ー志望する研究室の先輩に頼る
院試を受けたばかりのM1の先輩や、自身の研究したい内容に近い研究をしている博士の先輩に、研究計画書についてアドバイスをもらったり、面接を見てもらったりするといいと思います。面接でどのようなことを聞かれるかや、調べた方がいい論文、改めた方がいい文章・言い方などについて教えてくれます。
学際情報学府総合分析情報学コースの入試
私の受けたときの学際情報学府の入試は一次選抜(研究計画書、toeic等英語の成績、その他書類審査)、二次選抜(面接)で行われていました。
特に総合分析情報学コースの人数感を記しておくと、50人くらい?(最初)→28人(一次選抜)→18人(最終)という感じでした。
一次選抜の研究計画書は4枚くらい書く結構ボリューミーなやつです。英語試験は、toefl ibtを利用した先輩が70点代後半で大丈夫と言っていました。toeicは800点代後半で合格した人を知っているのでそれくらいあれば大丈夫そうです。
面接は、7分でプレゼン、7分で質疑応答という感じでした。プレゼン内容は第一志望教員の研究分野から一つ選んで、現状、課題、発展への提案と、総合分析情報学コースに入学した際にできる貢献についてでした。プレゼンの時間は絶対に7分以内厳守という感じで、パワポ使用可でした。質疑応答は私は第一志望の教員だけから3問聞かれました(その研究がどう社会に役に立つのか等)。全て研究計画書に関する内容でした。最後に併願先と卒業後の進路(博士or就職)について聞かれました(多分みんな聞かれる?)。
憶測ですが、学際情報学府の入試は研究室ごとに採っていると考えられます。そのため、第一志望の研究室が人気であればあるほど難しくなると考えられます。IoTやVRについて扱っている研究室は特に人気があるのではないかと考えられます。また、学際情報学府総合分析情報学コースの筆記試験は難しいです。
最後に受験するにあたって参考にしたnoteについて記しておきます。https://note.com/hinayuki64/n/na213423753c7
総合文化研究科広域システム科学専攻広域システムコース
私の受けたときの入試は一次選抜(研究計画書、小論文、toefl ibtの成績)、二次選抜(面接)で行われていました。受験したのは認知系の研究室です。
選抜の人数感を記しておくと、80人くらい?(最初)→59人(面接対象)→42人(最終)という感じでした。
面接が35分間で大部分が質疑応答でした。具体的には、最初5分で研究計画について口頭発表(パワポ使用不可、時間制限ゆるめ)、5分程度で研究計画について質疑応答(先行研究があるかどうか、研究の独創的なポイントなど)、5分程度で小論文について質疑応答(なぜその小論文テーマを選んだのかなど)、15分程度で認知科学についての問題を解く、という感じでしたが、志望する研究室によると思います。最後の15分は、4テーマ(記憶、意思決定、推論とか)くらい与えられて、好きなテーマ2つ選んでと言われて、そのテーマからそれぞれ5問くらい聞かれました。
大きな反省点の一つは何も考えずに願書で第二志望の教員を書いたことです。完全にノリで書いたのが大きな間違いでした。このコースは第二志望の研究室に配属になった場合の研究計画についても書かせ、質問します。なんも考えずに第二志望の教員を書いたので、当然まともな研究計画について思いつくはずもなく、面接でぼこぼこにされました。なので、院試で志望する教員を複数書く際は、どれくらい事前にリサーチして書くのがいいのかきちんと確認してから書くのが良いと思います。広域システムコースを受験して第二志望の教員を書く人は事前に会いに行ってアドバイスをもらった方がいいと思います。
こちらのコースは倍率はあまり高くないですが、面接では答えられない質問も多く聞かれるため、なかなかメンタルをやられます。答えられないような質問が来てもあまり気にしすぎないようにするのが良いと思います。この選考の筆記試験は多くの分野から3つ選んで解くという形式なので、「どうすれば東大の院に楽して受かれるか、徹底検証!」みたいなwebサイトに穴場なコースとして書かれていることが多いです。実際筆記試験は他の研究科より解きやすいと思います。
免責
以上で書かれたことは私の憶測も多く含んでいるので、全面的な信頼は置かずに(来年試験形式が変更されるかもしれませんし、筆記試験が加わるかもしれません)あくまで独り言みたいな感じで捉えていただけると幸いです。