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世界選手権2024

 2024年の世界選手権が閉幕しました。とても、素晴らしい大会だったと思います。見どころと感動がいっぱいでした。

 まずは、優勝した選手の国歌が地元の聖歌隊によるアカペラ合唱だったこと。どの国の選手が優勝するかも分からないのですから、きっといろいろな国の国歌を練習されたのでしょう。頭が下がります。

 そして、映像からも会場のお客様たちの暖かさが伝わりました
 坂本花織選手の演技では、クライマックスに向かって会場のボルテージがどんどん上がっていく様子が伝わってきました。
 鍵山優真選手がパーフェクトな演技をしていて、中盤に転倒。その後の頑張れと後押しをするような歓声と拍手。演技中の鍵山選手にも届いていたようですね。演技の途中なのに、熱い応援に泣きそうになったらしいですから。ミスがあった時、ため息ではなく、応援していることが伝わるような歓声と拍手は選手を力づけるのですね。曲の最後と振りがずれていたのは、歓声がすごくて曲が聞こえなかったからの様。それもご愛敬ですね。
 かつてテニスの伊達公子さんも言ってらっしゃいましたね。観客にため息のないサポートをして欲しいと。

 そして、男子の競技後、FOD中継を切り忘れ流しっぱなしにしていたら突如始まったペアの表彰式。一瞬、何が始まったのかわかりませんでした。録画?別の世界線?競技が終わって翌々日ですよね?
 競技終了後、すぐ後の様に衣装を着て表彰台に立っている選手たち。表彰式で観客から称えられるその瞬間の重要性を改めて感じます。表彰式を体調不良で欠席した三浦璃来・木原龍一組のために改めて行われたようです。
 あのオリンピックのフィギュア団体のメダルは、どのような形で渡されるのでしょうか?

 オリンピック開催を経験している土地、コロナで世界選手権が中止になったという経験だけではないのでしょう。カナダという冬季スポーツが盛んな国だからこそ、冬季スポーツ選手をリスペクトする気持ちがこんな風に表れているのかもしれません。それに協力するディアナ・ステラートデュデク、マキシム・デシャン組ミネルバ・ファビアンハーゼ、ニキータ・ボロディン組も。素晴らしいですね。

 さて、宇野昌磨選手。今大会は4位入賞となりました。すでに、来季の動向が注目されているようですが、是非是非、来季も続けていただきたい。友野一希選手も現役続行のようですし、まだまだ、彼とステファン先生の紡ぐ美しい演技を観たいのです。何より勝ち負けや表彰台を逃したとかではなく、彼がミスの出たフリーを最後に選手生活を退くとは考えられないのです。結果がどうであろうと、ノーミスでSPとFPをそろえてこそ、やり切ったと思えるのではないかと。ステファン先生を本当に喜ばせるには、それが必須条件なのではと思っています。ただ、ここにたどり着くためには全力で練習を積む日々をまた送らなければなりません。あまり、ここが痛いあそこが痛いという情報を出さない選手ですが、痛いところのない選手などいないのだろうと思います。
 決めるのは宇野選手本人なので、いちフィギュアファンしてはただ待つのみなのですが。

 アダム・シャオ・イムファ選手バックフリップについては賛否両論ですね。概ね日本のスケートファンは批判的、海外のスケートファンからは好意的に受け入れられているようです。ルールを守ってこその競技とする考え方と革新やチャレンジをよしとする考え方との違いでしょうか。個人的には、エキシビジョンでの披露くらいでいいのではないかと。薄い衣装を着て、硬い氷の上で、しかも薄い刃がついている状態です。その上、音楽のタイミングに合わせて跳ぶというのは、一発それだけに集中してする宙返りよりミスが起こる確率が高いのではないかと感じます。バックフリップ4回転ジャンプと同等になるのは怖いなぁと思います。体操選手でもバック宙の練習の失敗で大怪我を負ったという話も聞きますし、若い選手の体が心配になります。それでなくとも、従来よりジャンプの難易度も高くなり、骨折や捻挫、靭帯の損傷などのケガも多くなっているのは周知の事実です。

 大会が終わって思ったのは、やはり『コレオシークエンス』『ステップシークエンス』が好きだという事。鍵山選手、どんどんテンポアップしていくステップ、とても素敵でした。もう、何度も見返しています。来季のプログラムが待ち遠しいです。

 シーズンが終わってしまって寂しいですが、次シーズンではどんなプログラムが見られるのか楽しみにしていたいと思います。

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