マガジンのカバー画像

エッセイ

10
日々のなんぞやらをつらつららと
運営しているクリエイター

#創作大賞2023

ものを買う勇気(エッセイ#2)

#創作大賞2023 #エッセイ部門 財布の紐の固さで相撲をとれば、私は小結ぐらいにはなれるのではないかと思っている。 かつての活動拠点である「ボカロP」グループの中では圧倒的だろう。 ボカロPという趣味を持つと、やたらとお金がかかる仕組みになっていて、「あれを買った」「これをサブスクライブした」「それを外注した」というつぶやきが雨後のたけのこのように周りからニョキニョキと出てくる。 音源、プラグイン、イラスト、動画……とかくにあの世界は住みにくい。 私はしっかり者で

エッセイのエッセンスと草刈さん(エッセイ#3)

#創作大賞2023 #エッセイ部門 さて、エッセイとはなんであろうか。 もちろん、国語辞典的な回答を用意しているわけではない。 今までに二本書き、そして、他の方の文章を読んで私なりに考えた、エッセイのエッセンスというものについて述べたい。 第一は内容について。 身近にあった出来事。これを面白おかしく書くのが主流。ということは、自分の失敗談がベストだ(悲しいことに山ほどある)。 多分、世間的に関心のあるニュースに対する考えなんかを書いてもいいんだろう。書いている人もい

たこ焼き学(エッセイ#4)

#創作大賞2023 #エッセイ部門 何を隠そう、たこ焼きが好きだ。 カリッとした表面。ふわっとした中身、弾力に満ちた歯ごたえ。 こんにゃくを入れるだとか、明石焼きのように潔く中身を抜いてしまうだとか。様々なバリエーションがあるが、もちろん全て邪道である。愛すべきはシンプルなたこ焼きただ一つ。世の中に通用するのはシンプルなたこ焼きただ一つきり。 これをたこ焼き本位制と言う。他のものはたこ焼きに対するレートが設定されているだけで、うたかたの存在である。 そうまで言い切る私

エッセイ、はじめました(エッセイ#1)

#創作大賞2023 #エッセイ部門  読書が好きだ。  普段読むのは圧倒的にノンフィクション(直近で読了したのは「物流の世界史」という翻訳本)。ときどき小説もたしなんでいる。じゃあ、ほら、あと大きなくくりでエッセイがあるけど、Qちゃんはどれくらい読んでるの?   正直のところ、過去も現在もほとんど読まない。読んだ記憶がちゃんと残っているのは「もものかんづめ」と「村上ラヂオ」ぐらいだ。  そんなエッセイ白帯もやしっ子もいいところな私が、これから断続的にいくつか書いてみよう