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1229「地獄ノ沙汰モ金次第」

昨日ちゃんと休んだので、今日はユニバーサルスタジオ・オーランドに行った。ここは、デジタルエンターテイメント技術者目線で見ると大変素晴らしいところで、施設の多くがひと回り古くなっているディズニー系に比べて、日本でも確か体験できる「ハリーポッターの禁じられた旅」(ロボットアームについた椅子に座って、空を飛んだりするやつ)をはじめとして、いろいろと最新技術が詰まった洗練されたアトラクションがたくさんある。スターツアーズ的な「乗り物+没入映像」ものはどれもすごく良くできていて、なんにもかぶらないでVRをやるということがどういうことなのかということを追求している。

2つのハリーポッターパークを結ぶホグワーツ特急の仕組みを使ったものは、今まで1000回くらい企画会議で提案した。
窓がLEDのスクリーンになっていて、列車の動きに合わせて車窓がファンタジーの世界を映し出す。つまり、ハリーポッターの世界を列車で移動している感じになる。

日本の観光局の仕事で、ニューヨークの地下鉄の窓にスクリーンつけて日本の景色を映す、というのを提案したことがあった。政治的なハードル高いし、ダメだったけどあれやりたかったなー。

3年前のカンヌ(広告祭、数年前広告祭じゃなくなっているけど、まあ、広告祭)で審査やったときに、火星のスクールパスの施策が「これはイノベーションや! ゴーグルかぶらなくていいVRや!」みたく盛り上がったときも、これの事例を見せて「遊園地業界ではこういうのは結構前から常設されてるよ」と話して盛り下げたことが確かあって、「広告のデジタルの人々はあんまりこういった遊園地に行かないんだな」と思ったことがある。

ただ、この時期のユニバーサルスタジオ・オーランドはあまりに混みすぎていて、もはやサービスとして破綻している。アトラクションによっては300分待ちとかだ。東京からフィリピンまで行ける時間だ。コーヒー一杯飲むにしても何にしてもとにかく列に並ぶ。
ディズニーのファストパス的なものと違って、ここでは、金を余計に払うと列を飛ばせるという地獄の沙汰みたいなシステムがある。この権利を得るためには、一人、日本円にして¥27,000くらい払う必要がある。そんな金があったら森伊蔵の1800mlを買う。

ここはいろんなものがとても良くできていて、愛があって素晴らしいが、ここまで人が詰め込まれてしまうと何も身動きができなくて、さすがに全員機嫌が悪くなってくる。食い物屋にすら1時間とか並ばないと入れない状況なので、空腹もありどんどん嫌になってくる。

頭の中では極楽トレインの名曲「地獄ノ沙汰モ金次第」がループする。

極楽トレインは、若かりし頃に参加していたバンドだ。メンバーの方々は、今でも大切な仲間だ。
こんなところに貼って良いのかわからないのと、解像度が低いので良くわからないが、たぶんこの映像でトロンボーンを吹いているのは21歳とかそこらの私だ、と思ったがたぶん背が低いので前任者のような気がする。20年前の自分のトロンボーンの音なんてわからない。吹いているのが前任者であったとしても名曲だ。

いずれにせよまだこの時期の私は毛が潤沢にある。が、このくらいの時期から迫り来る抜け毛を見て見ぬ振りをできなくなった。22なので非常に早かった。22でハゲ始めた人間がそれを受け入れるためのTIPSのようなものは長くなるのでまた別途書く。

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