1127「アソビップ・ガールズの未来」

2トレインに乗ってたら、クライアントの女性(偉い人)に遭遇した。104ストに住んでいるらしく、近所だった。いつまで経ってもたいがい欧米人の名前が覚えられない。子供の学校のこととかをしゃべった。彼女の子供はこれから幼稚園にapplyするらしいので、うちの次男の学校いいよ、フランス人多いけど、というのを言っておいた。
いつもプレゼンとかしてる相手なので結構緊張した。

ここ最近、VPNを使って日本のAmazon Prime Videoを観るという芸を身につけたので、いろいろ観ている。特に「バチェラー・ジャパン」のシーズン1はぶっ通しで全部観た。「バチェラー・ジャパン」は、ご存知の方も多いかと思うが、イケメンで金持ちの男性を巡って20-25人の女性が彼女というか結婚相手に選ばれるために頑張って競うという番組で、アメリカ発祥のローカライズ番組だ。
そのうち元ネタのアメリカ版観たいんだけど、英語映像だとやや集中しないと理解できないので、そういう意味で時間がない。

つまり、日本語版の「バチェラー・ジャパン」が良いのは、すっごく適当に観ていても良いところで、もう映像なんかあんまり観ずにバックグラウンド音声として通勤中に観ていたりしていた。
ニューヨークはマンハッタンを縦断するCトレインに揺られながら、鶴愛佳さんが鶴タッチをするのだ。

男というものをソフトウェアとして考えた女性の集まりの恐ろしさを知ったのは、マガジンハウスに仕事で通っていた時代に、桑畑さんという先輩のフリーランスデザイナーさんの事務所に机をもらっていた頃で、その事務所は六本木にあり、「asovip」という六本木専門のフリーペーパーの事務所の一角だった。
その頃、UCCの烏龍茶のパッケージのデザインをしたり、すごく思い出深い仕事をさせて頂いたりもした。あんまり細かいこと覚えてないけど、なんか楽しい会社だった気もする。

で、私の席の前のパーティションを挟むとそこは、「アソビップガールズ」というフリーペーパーを配る女の子たちの控室で、まあ会話が丸聞こえだった。

彼女たちは私がそこで働いていることなど知らないので、そこでの会話はアグレッシブだった。
「ハゲた男なんて男ではない」とか「男の価値は乗ってる車よねー」とか。
全否定。
お前らの会話が、パーティション挟んで1人のハゲた車持ってない男を全否定していることがわからんのか。

だいたい2001-2年くらいのことだったと思うので、当時18歳とかだったとして34歳。「バチェラー・ジャパン」にもそのくらいの年齢の女性が出ていた。

なんだか、「バチェラー・ジャパン」を通して「アソビップガールズ」のその先を観ているようで、甘酸っぱいというか、甘じょっぱい思いをしながらCトレインに揺られているうちに、最終的にバチェラーの久保さんは、一番久保さんのことをどうでも良いと思っていそうな女性を選んだ。人間っていうのはそういうものなのかもしれない。

シーズン2を続けて観ようとしたのだが、飽きたので辞めた。
asovipの社長とか、良い方だったな。今頃どうしているんだろう。

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