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【初級QA】テスト実行で評価されるためのポイント Vol2(起票編)

前回、は評価されるテスターとはどんなアクションをして意識するべきかを作成させていただきました。

テスターさんが何を報告するときは「起票」から始まることが多いと思います。
しかし、この起票が上手いか下手で評価がかなり変わります!

せっかく良い不具合を発見したのに、起票が下手で評価が下がってしまう・・・なんてもったいないですよね?
それを防ぐために、本書では起票が上達できるコツを書かせていただきます。

ちなみに、
(基本的に)起票は3種類あると思います。
-----------------------------------------------------------
1,不具合報告 ・・・バグを報告
2,質問    ・・・仕様などで不明な点を質問
3,改善提案  ・・・改善できる機能や表示を提案
-----------------------------------------------------------

ざっくりですが上記3点かなと思います。
※ABテストや自動化の計測結果の報告とか、
まだ他にもありますが今回は割愛します。

今回、前半パートでは「不具合報告」について書かせていただきます。
目次は以下の通りです。


主なフォーマット

下記画像のように報告する人が多いのではないでしょうか?
QA太郎も同じです。

タイトル▶詳細▶手順▶優先度▶再現度▶エビデンス(画像)▶期待値
というかんじですかね。

今回は全部紹介せずに以下4点
・タイトル
・詳細
・再現手順
・画像(エビデンス)
の説明をさせていただきます。

起票のサンプル

1,タイトル(概要)の書き方


最初は起票の顔であるタイトルの書き方を説明させていただきます。
ここが怪文だとそもそも起票を読まれなかったり優先度下げられてしまうのでとても大事な箇所です。

タイトルの説明

短く結論を伝えること

タイトルには詳細は書かずに、
どこで、何が発生しているのかを簡潔に書きましょう。
また、丁寧精神が強い方にやってしまいがちですが、
敬語や謙譲語は不要」です。文字が長くなってしまいます。
以下、例文をご覧ください。

【NG】
トップページに遷移したさい、KVを確認するとレイアウトが崩れて表示されております

例文1‗NG

悪くありませんが、もっと簡単にできます!

【OK】
トップページにて、KVのレイアウトが崩れて表示

例文1‗OK

続いてもう1つの例文をどうぞ。

【NG】
ヘッダーにある「QA太郎」のボタンをクリックしてみると画面がフリーズして操作不能になります

例文2‗NG

こちらもこんな感じにできます

【OK】
ヘッダー > 「QA太郎」をクリックすると画面がフリーズ

例文2_OK

といった感じで、簡潔に伝えることが大事になります!!
より細かな事象は「詳細」で伝えればいいので、
結論を簡潔に伝えてあげることを意識してください。

格助詞・濁音の連続使用は禁止
格助詞や濁音の連続使用は読みづらい文章の代表です。
(全体のリズムが悪くなり読みづらい文章になります)
なるべく連続して使用しないように工夫しましょう

1,格助詞(が・を・に・へ・と・より・から・で・や・の)

(NG)
ニュースエリアラベル表示位置が正しくない

~の、を2つ続けているのでリズムがよろしくないですね。

修正文がこちら

ニュースエリアにて、ラベルの表示位置が正しくない
or
ニュースエリアにあるラベルの表示位置が正しくない

格助詞の連続使用を控えるだけ格段と読みやすい文章に変化します。
ぜひ意識してみてください^^

2,濁音 (がぎぐげご ~ ぱぴぷぺぽ)

(NG)
PCレイアウト崩れて表示されている

ここでは濁音が連続して使用されているので濁音の部分が協調されてしまいインプットしずらい文章になってしまいます。

(OK)
 PC > レイアウトが崩れ表示
or
【PC】レイアウトが崩れ表示

少し極端な例で恐縮ですが、
濁音を1つだけにするとすっきりした文章になります
※「>」や【】を使って文章を工夫するのも1つの手です。

以上、タイトルについて書くときのポイントを説明させていただきました。

【まとめ】
結論ベースで簡潔に書く
格助詞や濁音は連続して使わないこと

2,詳細の書き方


続いて詳細について書かせていただきます。

【事象の説明 ▶ なぜ不具合だと思った?】

不具合を報告するさい、
「なぜそれが不具合だと判断したか」を書く必要があります。

例えば

【詳細】
トップページにて、
ニュースエリアの見出しが「本日のお知らせ」と表示されております

・・・・だけ書かれても報告を受けた側は
「これの何がいけないの??」となってしまいますよね。
もちろん書いた側は「自分で調べてくれ!!」って思うかもしれませんが、
それは評価の低い人のやる起票です。
ではどう書いたほうがいいでしょうか?
それは、何故それが不具合なのかを書けば解決できます。

【詳細】
トップページにて、
ニュースエリアの見出しが「本日のお知らせ」と表示されております。

以下の通り、仕様と相違しております。
--------------------------------------
□仕様       □現在
注目のお知らせ   本日のお知らせ
--------------------------------------
上記の通り、仕様書と相違しているので修正願います

みたいな感じで書けば、添削するQAの管理者も
「ああ~~仕様書と違う表示が・・・・不具合だ、報告はしないといけない」と把握できて楽です。

管理者を楽させることができる、というのは評価につながります。
ここの「なぜ不具合だと思った」の記載を抜かすと管理者が自分で調べないといけないので、添削に時間がかかります。
なので、起票する側がここ意識するだけで優秀な起票に変化します。

【まとめ】
詳細はその報告が「何故不具合だと思った」のか書くのが大事

3,再現手順


では3つ目は再現手順について書きます。

結論から言うと再現手順はとんでもなく大事です!
私は起票の中では2番目に大事だと思ってます。
(一番はエビデンスです(画像や動画)

この再現手順をサボってしまうと、ほんとに通じなくなります!
とくにエンジニアが外国の方であまり日本語が得意でないと
全く通じなくなります!!

ただし、逆を言えば、
ここをしっかり書くとタイトルや詳細が怪文であったとしても通じることが多々あります!
何故なら手順通りにやれば再現できるわけだからです!
エンジニアの人によく言われたのが、
タイトルはざっくり、手順は超丁寧に」と言われたのを覚えています。
それくらい手順を書くのは大事なフェーズになります。

なので、ご自身で作成した起票文を見返すときは、
「この再現手順がちゃんと書かれているか??」の確認は怠らないようにしてください。

【まとめ】
再現手順はめっちゃ大事!ここは細かすぎるくらい書いてOK!

4,画像(エビデンス)


さて、最後に画像です

まずはこんなWebサイトがあったとします。

ダサいですねww
そして、こんな2枚の写真があったとします。

これです!!
画像だけで「何がアカン」のかすぐわかりますよね!!!
※ヘッダーの「その他」が「その」になっている
※「ウェブサイト」が「ウェブサイ」になっている

何がすごいかというと、
文字を読まなくても内容を把握できるところなんです!!
これは楽ですよね!!!
「詳細の書き方」でも説明したと思いますが、
楽させたほうが評価が上がります!!

ただし・・・・みなさん、画像作成するのはとんでもなくめんどくさいですよねw
わかります!
でもこれ作成するだけで、評価は上がりします
また、画像作成は最初は辛いかもしれませんが、慣れますw
むしろ「画像がないと起票した気になれないよ~」ってくらいにw

特に私は管理者をやっているとき、
画像付きの起票をしてくれる人をとても信頼します!
むしろ画像を用意しない人は・・・「画像用意せんかい!!」と思ってますww(もちろん言いませんが)
おそらく管理経験がある人なら同じ考えの人もいるんじゃないでしょうか。

私は、画像を付ける・・・というのが起票の中で「一番大事な作業」だと思っています。
何故なら認識の齟齬が生じない最強の証拠となるからです。

【まとめ】
画像(エビデンス)は起票の中で一番大事!!!!

5,まとめ


最後までありがとうございます!
今回は不具合起票のポイントについて書かせていただきました。
もちろん、書きたいことはもっとありますが、今回はここまででww
少しだけまとめると

-----------------------
1,タイトル
 ▶結論を簡潔に書こう
 ▶格助詞、濁音は連続して使うな
2,詳細
 ▶何故不具合だと判断したか説明しよう
3,再現手順
 ▶再現手順は丁寧に書こう
4,画像
 ▶画像は起票の中で一番大事(評価上がります)
-----------------------

こちらを伝えさせていただきました。

起票は、管理者・企画・エンジニア、色んな人が見るあなたの成果物です。
人は成果物によって評価、価値(お給料)が決まることが多いです。
すごく丁寧に書く必要はありませんが、今回のポイント意識していただくだけで評価される起票になると思います。

Next Action


次回は、
質問や改善提案をするときの書き方を説明させていただきます。

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