50歳50冊 ビジネスアーキテクト編

ビジネスアーキテクト編

30代以降、ずっと自分らしいビジネスのアーキテクト(建築)を模索してきました。
前の会社で始めて提案したアニメ事業を皮切りにゲーム事業、映画ライツ事業、ネット配信事業などの
新規事業開発で幾多の成功と失敗を繰り返して、その度にどん底や現場から学び続けました。
そして今の会社に対して、自分の発明と社会貢献を結びつける
電子黒板事業を提案して、なんとか経営をさせてもらってます。
その過程で数多くの経営書やビジネス書を読み、救われてきました。
これからビジネスを考え、新規開発、起業する人々に読んでもらいたい5冊を選んで見ました。


1.ビジネスモデルジェネレーション  アレックス・オスターワルダー 、イヴ・ピニュール

自分のアイディアを明確に説明できなければ、それはビジネスにならない。

時代を突き破るビジネスモデルを考案しようとしている起業家には最適の本。
「ビジネスモデル設計書」として自分のアイディアを
整理・説明するためのツール「ビジネスキャンパス」が秀逸。

2.ストーリーとしての競争戦略   楠木 健

ビジネスとは差別化のパスをつなげて、ゴールする真剣勝負だ。

企業戦略とは「違いをつくって、つなげる」こととする競争戦略理論。
古典的な競争理論は静止画的すぎて、現実で通じない。
連続する差別化のパスをつなげてゴールするという現代的な「競争の戦略」。

3.リーンスタートアップ   エリック・リース

時代は起業ルネサンス。不確実性と蓋然性との戦いに勝利するカイゼンの手法。

ドラッガーから百年、マネジメントの第2世紀は、不確実性との戦いである。
ただし不確実であるがゆえに起業のチャンスは膨大で、起業ルネサンス時代とも呼ばれる。
そこで生まれたのが「リーン・スタートアップ」手法である。
リーンとは、無駄のない状態を指し、トヨタ方式の無駄取りに起因し、
それを起業マネジメントに適用しようと考えられている。

4.ゴールは偶然の産物ではない FCバルセロナ流世界最強クラブマネジメント  フェラン・ソリアーノ

コンセプトがチームを世界一にした

サッカークラブはマネジメントできないという常識を打ち破った
生粋のビジネスアーキテクトによる実録サクセスストーリー。
スペイン内戦という背景で「クラブ以上の存在」というカタロニアを代表するクラブに入った経営者が
「全世界におけるクラブ以上の存在」という自身が打ち立てたコンセプトに向かって
巨額負債で沈みかけた名門バルセロナを再建する。

5.ブレインステアリング ケビン・P・コイン ショーン・T・コイン

成功への道筋とは、正しい質問と正しいプロセスにある

ゼロから始めて4年以内に1億ドル以上のビジネスを達成した企業は、
「正しい質問」に真摯に答えていた。その原則はただ二つ。
1.正しい質問をする 正しい質問をすれば、やがて答えといいアイディアが出てくる
2.正しいプロセスに従う 画期的なアイディアをつねに生み出すための「正しいプロセス」は存在する
という、思考をより生産的に「ステアリング(誘導)」する方法についての指南書。

ビジネスのアイディアは誰でも思いつきます。
しかし、それを実現するのには長い道のりが必要です。

アイディアを人に説明して、面白いから参加したいと巻き込み、
投資家から資金を引き出し、スタートアップのヒト・モノ・カネを集める。
メンバーと徹夜しながら艱難辛苦してモノやコトを創り、
商売としてお客さんに買っていただき、製品に対する顧客の声に耳を傾け、
改良、改善ポイントを探してPDCAしながら、製品を成長させる。
従業員メンバーに給料を払い、投資家に利益を分配する。
ここまでやってビジネス建築家としての仕事が成立するのです。

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着想、資金繰り、設計、建造、メンテナンスの一連の流れがビジネスアーキテクトなのです。
それは、やり切った経験のない人には想像もしていないほどの膨大で長大な作業です。
アイディアがすぐに自分の成功につながると考える若者は多い。
けれどそこに近道や抜け駆けはない。成功のためには膨大で長大な作業をやるしかないのです。
ビジネスアーキテクトを志す人には、一瞬のひらめきを現実にする長い工程を
楽しく、情熱を持って貫徹してもらいたいです。

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