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52ヘルツのクジラたち

前々から読みたいと思っていた。町田そのこさんの「52ヘルツのクジラたち」
今のこのタイミングで読まなきゃダメだと思ったので、本屋で探してきて、私には珍しく2日で読了。

どうも私は喪失感を持っていたり、人生を諦めてしまった主人公が立ち直っていく話が好きらしい。
それは私自身にそういった側面があるからなんだろうか?
この本の主人公もそんな主人公でした。

幼い頃に母親が再婚し、弟が産まれた事で義父や母親から虐待され生きてきた主人公のキコ。就職も決まり高校卒業と同時に家を出ていくはずが、難病を患った義父の介護を母親から押し付けられ、介護の為に就職すら諦めざるをえなくなってしまう。
死を選びそうになった時に救ってくれたアンさんとの出会い。
移住した先で出会った、虐待で言葉を失ったムシと呼ばれる少年との出会いを通して成長していく物語。

細かい事はネタバレになるので割愛しますが、物語の中に出てくる
「魂の番」
お互いに与え与えられ、支え支え合う掛け替えのない存在。
必ずしも異性とは限らず、恋愛対象とも限らない存在。
そんな存在が、ただ居てくれるだけで孤独ではないんだろうな。
一時期流行った「ソウルメイト」もそれかな。

とても良い話でした。

最後に、最近お勧めのうぴ子さんが、この物語に影響されて作ったらしいこの曲を貼り付けて置きます。


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