授乳中の私が、手術を受けた話

無事に、胆嚢を切除する手術が終わりました。ザラザラの砂みたいな胆石が、10個もみつかりました。。これで、2ヶ月間苦しめられた突然の背部の激痛、腹痛嘔吐の症状とサヨナラ…!


せっかくなので、手術の体験を記録。


『大丈夫、ねてるあいだに、終わるからね』

今まで散々、外科病棟の看護師として、患者さんやご家族に伝えてきた言葉を、術前にかけられました。

うん、ほんとに間違いないです。あぁ、あの言葉は、ほんと正しいわ…とかいう、よく分からない感動を覚えました。


手術室までは、歩いて向かいました。


母と夫が、ついてきてくれました。

手術室の入り口で声をかけてくれるふたり。何て言われたのか、よく覚えていません。

感傷的になったりするかと思いましたが、全然でした。

『よろしくお願いします』と、ふたりに向かって頭を下げました。何を、よろしくなんだ…

名前や生年月日、手術部位の確認に答えて、担当の手術室の看護師さん(通称『オペ看』)と共に、手術室に向かいました。

すたすた。

手術台に案内され、ごろんと仰向けで寝ます。

手術中は、ずっと同一体位になるので、頭の下はゼリーみたいな枕が敷いてあります。身体の下も、痛くないです。

手術台=かたくて痛い、というイメージは間違いです←

手術中に、同一部位をずっと圧迫することによって褥瘡を形成しないように、対策が施されています。

手術台に寝ると、心電図、SpO2、血圧のモニタリングがはじまり、麻酔科医の先生が、点滴をとります。

1週間絶食だった私は、どこもかしこも血管が細ってしまっており…5回程刺し直し。。こちらが申し訳ないくらいでした。。

なんとかかんとか点滴がはじまり、酸素マスクを装着。

今回、私の場合、腹腔鏡下の手術で、全身麻酔が施されました。

大きく深呼吸してくださいね、との声かけの中で、まずは意識がふわーっとなるお薬が点滴されます。

たしかに、ふわーっとなる。

その後、眠る=中枢神経を抑制するお薬が入れられて、深呼吸しているうちに、ほんとうに知らないうちに意識がなくなっていました。


手術が終わると、麻酔のお薬が徐々に減らされ、意識が回復してきます。麻酔科医の『〇〇さんー』という声かけに気付いたときには、既に手術は終わっていました。お腹に、痛みと違和感。。おお、これが、創部痛か。。私の手術では、おへそと右腹部、合わせて4つの穴のような傷ができました。へそが一番痛みが長引くらしい。


オペ看や、医師たちの手で、手術台から病室のベッドにスッと移乗され、エレベーターであっという間に病室へ。

病室に戻ってきてからは、いつも自分がやっていたことを、こんな感じか…と、身をもって体験。。全身状態や創部を観察して、手術室からの申し送り内容や、医師の術後の指示を確認して、酸素の量を調整したり、カテーテル類を整えていく。


そうこうしているうちに、おそらく創部周辺にされていた局所麻酔の効果が切れてきて、じわじわと痛みが強くなってきて、痛み止め(点滴)を使ってもらいました。

手術を受ける方へ。術後の痛みを我慢する必要は、ありません。痛み止めは、どんどん使っていきましょう。但し、4-6時間ごとにしか使えないとか、制限がありますが…痛いときは、スタッフに相談しましょう。違う薬剤を被せて使ったり、色々検討できるはず。

あとは医師の判断によりけりですが、通称『PCA』という、自分で痛いときにプッシュして使える痛み止めもあったりします。


そんなこんなで、創部の痛みは少し落ち着いてきたのですが、臥床安静でおしっこの管があったり、足にはエコノミークラス症候群予防のフットポンプが装着されていたりで、身動きが取れず、腰が痛くて痛くてしょうがなくなってきました。背中に三角クッションを入れてもらって、半側臥位をとって除圧して、何とか痛みを逃していました。


あと、今回授乳中の私が一番困ったのは、やっぱり母乳でした。どんな状態でも、母乳って作られるんだなぁ、、、

手術室に向かう直前に搾乳していたので、手術終了直後は、乳房の張りは気になりませんでした。が、手術中にたくさん輸液を入れていたので、だんだん張ってきてしまい、助産師さんに乳房ケアしてもらって張りをとってもらいました。ケアしてもらうと、そっちに意識がいくからか、創部痛も軽減された感じがありました。一石二鳥。あとは、手術で麻酔薬を使っており、母乳に移行する可能性があるため、息子には飲ませられないという事で、しばらく母乳は破棄。これはしょうがない。


…と、まぁ、何とか手術直後の大変な時期を乗り切り、今に至ります(突然の省略)。今も、痛みはありますが、定期的に鎮痛薬を飲んで、シャワーを浴びたり、院内の売店まで歩いたり、コインランドリーで洗濯したりできるくらい、元気になりました。


そう、母から、手術中、夫がすごく心配していたと聞いて。何か嬉しかった。いつもは、あんまり私に対して感情を出さない夫なので。

手術終わってからも、そんな心配していた素振りは見せてくれませんけどね。。それは、優しさなのか、、、悩ましいですが、優しさと受け取っておきます。


入院生活も残り少なくなってきました。

休めるうちにゆっくりして、退院後の育児に備えようと思います。













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