おとそのおけら
『お屠蘇【おとそ】』
名前の「邪気を屠(ほふ)り、心身を蘇(よみがえ)らせる」と「屠」は邪気を払い、「蘇」は心身を目覚めさせ、蘇らせるとの意味に由来するといわれているそうです。
そんな『お屠蘇』ですが、売られている商品の裏面の原材料をみると『オケラ』という聴き慣れない文字が目に入りました。
まず連想したのが、昆虫の『ケラ』でした。生薬として効き目があるのだろうか、と考えすらしました。
しかし実際はそうではなく、キク科の植物であり、「オケラ」または「オオバナオケラ」といい、その根茎は白朮(ビャクジュツ)と呼ぶそうです。
オケラは雌雄異株で、9~10月頃に頭花というものを咲かせます。花の下の総苞(ソウホウ)には、魚の骨のような形の総苞片が見られます。晩秋にオケラの根茎を掘り出して乾燥させたものが白朮となり、特有の芳香があるというのです。
お屠蘇には、一般的にはオケラの根(白朮)・サンショウの実(蜀椒)・ボウフウの根(防風)・キキョウの根(桔梗)・ニッケイの樹皮(桂皮)・ミカンの皮(陳皮)など、身体を温めたり、胃腸の働きを助けたり、風邪の予防に効果的といわれる生薬を含んでいます。
お屠蘇の効き目で2022年も健やかに過ごしたいものですね。
今年も有難うございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
おしまい
pirokichi
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