ポケモン:構築の組み方理論その1

こんにちは。計算大好きぴらんです。最近ポケモン対戦にはまっています。

ポケモン対戦ではポケモンAを出すならステロを撒きたいだとかタイプ補完の良いだとかでポケモンBを同時に出したいと考えることがあります。このような時、AとBは相性が良いと呼ぶことにします。

ところで組み始めのポケモンAを決めた後、Aと相性の良いBを構築に入れよう!までは良いのですが、その後Cを決める時にAとBとどちらに合わせてCを決めよう?Dを決める時はABCどれと相性良い子にしよう?という悩みがわたしの場合よく発生してしまいます。

今回の計算はパーティに新しい子を加えていく時に誰との相性を比較的重要視すると強いパーティが組めるのかというテーマでやっていこうと思います。

要約

ポケモン同士の相性と選出パターンの数の観点からパーティの強さを定義し、様々な構築についてその強さを計算しました。結果として数珠繋ぎ状に相性の良いポケモンを集めるより、一匹のポケモンを中心に集中して相性の良いポケモンで固めた方が選出パターンが多く、強くなるという結論がえられました。

方法

図形を用いてパーティを表す

 パーティのポケモンを6つの点で表し、相性が良いポケモンの間には線を引くことにします。


点を用いてポケモンを、線を用いて相性の良い事を表す

次の手順に従って直線を引いていきパーティを表す図形を作ります。後で決める方法で図形に対してパーティの強さを計算し、色々な図形の中で最も強い図形を決定します。

  1. 組み始めのポケモン0を用意する

  2. 次の番号のポケモンを用意し、自分より若い番号のポケモンいずれかとの間に1本だけ線を引く

  3. 同様に2の手順をポケモン6まで繰り返す。

つまり組み始めを決めた後、どれか一匹のポケモンと相性が良いポケモンを決定するのを繰り返してパーティを作っていきます。どのような図形で表されるパーティが強いのでしょう?次はパーティの強さの計算方法を考えていきます。

パーティの強さの計算

今回はポケモン同士の相性について注目して考えたいため、その他の条件は揃っているとして相性を表す直線の本数のみで構築や選出の強さを議論します。具体的には次のようにします。

パーティの中から3匹ポケモンを選び、3匹の間に引かれた線の数が多いほどその選出が強いと呼ぶことにします。上述の作り方だと2本が最大になるので2本の選出を多く作れるほど、相手に合わせて選出を切り替えることができ、強いパーティであるとします。

4匹のパーティで具体的に例を作ります。↓図で左のパーティは直線を2本持つような強い選出が2パターンしかないのに対し、右のパーティは3パターン作ることができ、相手に合わせて選出を柔軟に変えることができます。

左より右のパーティの方が2本線の”強い”選出パターンが多く、強いパーティ

プログラムの作成

以上で定めたように6匹のパーティにおいて考えられる図形を網羅し、それぞれについて二本線の選出パターンがいくつあるかを調べるプログラムを作成しました。


結果

以上のプログラムによって様々な図形について2本線の選出数を調べました。その結果最も多い選出パターンを持つ図形は次の図形で、選出パターンは10パターン持つことがわかりました。


最も多い選出パターンを持つ図形

つまり組み始めのポケモンの選出を確定させて他のポケモンを全て初めのポケモンと相性が良くなるように組むことで、最初のポケモン以外を完全に自由に選出することができ、$${_5C_2=10}$$パターンの柔軟な選出が可能になります。

二番目に多い図形は次の図形で選出パターンは7通りになります。


2番目に多い選出パターンを持つ図形

これも多少の違いはありますが、基本的に一匹のポケモンの選出を確定させることで他のポケモンの選出パターンを多くする戦略になっています。

以上の結果から0-1-2-3-4-5などと数珠つなぎに相性の良いポケモンを合わせるより、組み始めのポケモン0に相性の良いポケモンを集中させるような構築の方が結果的に選出パターンを多く作れることがわかりました。

まとめ

  • ポケモン同士の相性を図形で表す方法を考案し、様々な図形について選出パターン数を計算しました。

  • 考えられる図形を網羅的に計算するプログラムを作成し、選出パターンが多くなる図形を探しました。

  • 以上の結果、Aと相性の良いB、Bと相性の良いC、Cと相性の良いD…などと数珠繋ぎ状にポケモンを集めていくより、特定の一匹に集中させて相性の良いポケモンを集めた方がよいことがわかりました。

あとがき

いかがでしたか?個人的には、色んなポケモンとシナジー作った方が良いと思いきや、一人に集める方が選出パターンが多くなるのはちょっと意外で、しかしよく考えてみると確かにとなる結果だったと思います。

パーティの組み方と強さの定義が素朴すぎるので若干実際の感覚と違う結論になっているかもしれません。そのあたりをもう少し踏み込んだ記事をその2として書こうと計画中ですので興味があればお楽しみに。また、こういう定義の仕方の方がいいんじゃないか、計算方法こうしろ等あれば気軽にTwitter↓のほうに連絡いただけると喜びます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?