「りぼん」が開いてくれた扉。
#一歩踏みだした先に の参加記事です。
与えられた文化のなかで生きていた小学生時代。
幼稚園から中学生まで、基本的に「文化」は親から与えられるものだった気がします。
むちゃくちゃに厳しいというほどではなく、衣食住には困っていなかったけど、なんか自由じゃなかった。
でも、それなりにコミットが強い家族で、なんというか「逆らおうとする気力を常に奪われている」「生殺与奪を握られている」状態だったの。
そこに逆らおうという気力はあまりなかった。
ピアノ教室の待合室でコミックスに出会う。
当時ピアノ教室に通っていて、残念ながら身にならなかったのですが、待合室に「りぼんマスコットコミックス」が置いてあって、それが毎週楽しみになったんです。
おそらく最初に出会ったのは「ときめきトゥナイト」のコミックスだと思うのです。
80年代ラブコメディですね。もう、はまったはまった。
お小遣いで毎月りぼんを購入するように
で、やっぱり人の家のコミックスだけだと待ちきれなくて、コミックスが買いたいなと思うようになりました。
そしてそのころ、月1000円のお小遣いをもらうようになりました。
しかし、親と同伴でない一人のお買いものとか、近所の駄菓子屋さんでお菓子を買ったくらいで、後は親とスーパーとかしかない(´;ω;`)。
しかし、ちょっと歩いて行った地元スーパーの雑誌コーナーに、月一冊だけ「りぼん」が入荷することに気づきまして、毎月発売日にゲットするように。
さらにそこでゲットできなかったら、自転車でちょっと行った商店街の本屋とか、駅前の本屋に行ったりして、少しずつ世界が広がっていきました。
ストーリー展開に学校で盛り上がる
さらに学校でワイワイ盛り上がったのがこちらですね。浦川まさる先生の「いるかちゃんヨロシク」。
ファーストキスのシーンとかでは、
「今月号見た?すごいよねー!!」
「えー何したの?(ヒソヒソ)」
「えええええーーーー!」
みたいな感じで盛り上がっていました。
なつかしい。
ちなみにこの影響で武道を始めました(笑)
(主人公は剣道部)
そのほかにも、一条ゆかり先生の「有閑倶楽部」で私立中高一貫の世界に憧れたり、推理とかホラーとかコメディとか、ちょっと不良な世界とかにワクワクドキドキしたり。
このあと、友だちはマンガからジャニーズとかそっちのほうにいってしまったので疎遠になりましたが、当時はとてもとても楽しくて。
家族以外の友人関係が広がった経験は、もともと社交性の少ない私に
いろいろな自信をくれたきがします。
自分の将来に思いを馳せる。
当時の「りぼん」って、今思うと、とてもとても健全で、王道で、等身大でちょっとだけあこがれるような世界観のまんががいくつもありましたね。
個人的な代表は「星の瞳のシルエット」ですね。「200万乙女」の一人として、胸をきゅんきゅんしていたぞ。
ちなみにKindleUnlimitedで無料らしい(2022年8月9日現在)。
ここで初めて「恋愛」とか「部活」とか「友達関係」とか、さらには「進路」とか、中学高校生くらいの生活に思いを馳せて、あこがれるという経験をしたことはとてもよかったと思います。
ちなみにここでは弓道部にあこがれました。
「ポニーテール白書」も剣道。これは、恋愛や家族関係、人間としての成長といった感じで、これもドキドキしながら読みました。
親との関係が一歩前進した
しかし、親にはずっと「りぼん」のことを言っていなかったわけです。
だって、それまで与えられていたのって、名作文学とか、アニメも子ども名作劇場とか、外国の映画(「サウンド・オブ・ミュージック」とか)ですからね。合うわけがない。
いや、サウンド・オブ・ミュージックも好きですよ。
※今でもときどき見返したりします。
でも、これは、自分の住んでいる世界じゃない。
で、毎月りぼん買って数日読んで、友達に安く売る(引き取ってもらう)というのをこそこそやっていたわけですが、ある日学校から帰ってきたら親がりぼんを引っ張り出して読んでいた\(^o^)/
怒られる!と思ったのですが「ふーん、こんなの読んでるんだー」と去っていきました。
今思うと、あれが「自分でやりたいことを選択した」最初の瞬間だったのかもしれません。
あなたにとっての「りぼん」は何ですか?
しかし今は、いろいろなカルチャーがありますからね。少女まんがにとってはなかなか厳しい時代になっているようで。
交通手段も発達してすぐ外に出られるし、リアルな世界にすぐ手が届きますからね。良くも悪くも。
なんでもいいけれど、自分の世界を広げてくれるものに出会えると、
それはとても幸せなことだと思っています。
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