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インフラ工事と情シスあるある

 日経ネットワークの特集で「オフィス移転入門」とありました。ここまでズバリの特集はなかった気がしますが、これが初心者向けにはわかりやすくてよかった。というか、LANの担当者だったときにこれを読みたかった。。。

ということで、私が経験したあるあるを書いてみます。

「2週間後にオープンしたいんです」

 個人的にはこれがトップです。遠く離れた地方に新規のお客様に入っていただくミニショールーム的な感じの拠点を開設する。ちなみに数日後に工事完了、電気もまだ開通してないって、できるかそんなの!

 結局すったもんたあり手配した方法は下記。

・事務用PCでネットワークに接続するものはPC+モバイル端末でしのぐ
(モバイル端末は正式手配ができるまで情シスのテスト用のものを貸与)
・電気の開通にあわせてLANも配線する
・無線の機器はセットアップ済のものを工事当日持ち込み。
・複合機からはローカルネットワーク接続で出す。

結局2週間後は無理でしたが3週間後には開設できました。やればできるもんだ。

前日に「電話の台数を変えたいんです」

 次がこれ。複数フロアある事業所の移転で、すったもんだしながらなんとかすべての手配が完了し、工事を翌日に控えた日曜日、プライベートアドレスにメールが届きました。見出しは『緊急:ご相談』。いやな予感がする。。。と思って読むと、電話の台数を一台増やしてくれって、いや、無理でしょ!
 追って担当者から電話がかかってきたので話をすると

・以前現場から電話を一台増やしたいという話をもらっていた
・そのときにはまだ間に合うと思ってOKした。
・伝えるのを忘れて今日言われて気づいた
・OKしちゃってるから何とかしてほしい。上司に言うと怒られると思ったから以前一度だけやり取りしたプライベートのアドレスに連絡した。

なんじゃそりゃ、という感じですが、今からどうにもならないので断りましたが、「ダメもとで相談だけしてほしい。そうしないと僕の顔が」と、食い下がること。。。
 それから、何があってもプライベートのアドレスはもれないようにしています。

当日にレイアウトが変わっていた

 これは実は何度か経験しています。もともと聞いていた配置から変わっていて「影響しないと思った」「当日言えばいいと思った」ってヤツですね。こういったこともあるので、大体配線は事前配線にしています。什器がおかれているとどうにもならないですからね。。。

 一度困ったのは、システムラックを置くはずだった場所に棚が鎮座していたことです。「そんなのそこらへんにおけばいいでしょ?」って、全部配線とかそれを考えて決めたんですけど!?(これはさすがに困るので棚をよけてもらいました)

電気が開通していなかった

 これは一度だけ経験しています。もともと、前日に電気が開通するはずが連絡不足で予定通りに進まず、今日の午前に済ませるはずが工事が難航していてまだできていない、と。そんなこと当日に言うなよ!

 一部は通じるようだったので、配線業者さんと電気の業者を含めて会話して、仮設でコンセントを用意してもらい、それにつないで各種テストをして、つながるようにはして、ルート周りだけ配線してその日は撤収、残りは後日ということで調整しました。

床が開かない!

 最後はこれです。これはもう、どうにもなりません(泣)。これは、移転ではなく設備更改で、あわせて有線LAN配線の張替えがあるので業者に依頼していたんですけど、いつまでたっても具体の作業が進む様子がなく。

「どうしたんですか?」

と聞いたら、

「さきほどから床のパネルが開かないんです。。。」

非常に古い建物だったのですが、ずっと開けていないパネルを開けようとしたらあかない、と。

 本来的にこういったことのないように下見をするのですが、今回の案件、事業所都合で下見時にここまで確認が取れなかったのですよね。。。で、「まあ大丈夫でしょう」と思ったら、大丈夫じゃなかった。

 結局その箇所以外の箇所でできることを進めながら、1時間半後に床が開いたのですが、事業所の稼働時間になってしまったので、時間切れ。後日一部箇所だけ追加で手配することに。

だいたいにおいて準備不足

 冒頭にあげた日経ネットワークの特集では、冒頭でやることとして「要件定義」というのがありました。やはりこれが大事だと思います。
 例にあげた2週間はひどいですが、大規模な案件はともかく、小規模な案件で十分な要件定義の時間って取れないですよね。とくに物件の移転とかは、移転前と移転後の家賃の重複を避けようとするのと、契約が固まらないと依頼側も積極的に情報を出そうとしないので「今ですか?」みたいになります。

 今はもう、私は現場は離れていますが、

・依頼元とのコミュニケーションを欠かさない
→何かあれば教えてもらえるように
・todoリストを用意しておく
・回線手配とかはあらかじめ標準品目を用意しておく
・下見を必ず行う。
・計画表を作る
・配線は必ず図面にしておく

みたいなことは気を付けるようにしています。そうはいってもビジネスなので、急に「やらなきゃ」ということはあるんですけどね。あとは、無理をすると上記のようなイレギュラーが起きやすいので、リスクがある場合はユーザも含めて周知しながらスケジュールを調整するようにしています。

 また、こういった手配って、弊社みたいな中小だと、情シス内で俗人化しがちな領域だと思います。配線や各種機器の設置場所を知っている人がいなくなると恐怖です。配線図はあるんですけど、気づくと変わってるって、何なんでしょうねあれは。。。


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